Skip to main content.
EXtra navigation: S-moveへ戻る
FIBA WORLD CHAMPIONSHIP 2006

平成18年度男子日本代表インタビュー vol.2

古田悟選手(トヨタ自動車)

 パブリセヴィッチHコーチ就任1年目から参加している数少ない選手の1人。20代前半が多いこのチームの中で、若い選手たちと一緒に厳しい練習を乗り越え、さらにはキャプテンとしてチームを引っ張ってきた。12年間代表を続けてきたことの意味、今の日本代表チームの状況やこれからの目標など、古田選手でなければ語れない話しを聞くことができた。

「(新シーズンが始まり、今のチームの状態は)今はまだチームの練習と言うよりも個人個人の調子を元に戻すという感じですね。(リーグ戦後)自分たちも2週間くらい休んでたので、結構体力落ちると思います。若い連中はよく身体動くなと感心してるんですけど、年取ってくるとなかなか動かないですよね(笑)。でもまあ、ヨーロッパ合宿までにはいい状態にできるようには声をかけてます。
(この第4次合宿から追加メンバーが入ったが)彼たちも大変だと思いますね。期待されてここによばれたわけだから、如何にアピールできるかっていうのがあります。枠は12しかないわけで、人数が増えるっていうのはそれだけ競争も増えると思いますし。チームとしてまたがらっと変わってしまう部分もあるので大変だと思うけど、能力の高い選手もいるし、頑張ってもらいたいですね。若い連中だから多分練習にもついてこれるでしょうし、ちゃんとルールを守っていればいいと思います。でも自分の個性は出して欲しいっていうのはありますね。練習では自分のいいところを見せなきゃいけないと思います。新しく来たとはいっても、今までいたメンバーよりも上になる可能性っていうのもあると思うし、それは自分次第だと思うんで。みんなメンバーに入りたくてきてるんでしょうからね。
(ポジションが重なる選手たちは)いつもみんな一生懸命やっているのでその辺はあまり変わりないと思うのですが、まあ新鮮な感じにはなると思います。アウトサイドのシューター不足っていうのもあるでしょうが、僕としてはもっとインサイドに入って欲しいですね(笑)。若い選手にもいい練習になると思うんですよ。今回選ばれなくてもオリンピックもあると思うし…だからこういう練習をしておいた方がいいかなと。
(4年目、シーズンの始まりは)毎年変わりなくという感じですが、今回に関してはリーグ戦である意味燃え尽きたっていうのがあって。すごいプレシャーとの戦いだったんですよ。移籍して、違うチームにいって優勝して。最近は切り替えられてきてるのかなとは思っていますが、まあ大変だなあと(笑)。
(リーグ優勝でいい形で合宿に入れたのでは)リーグ戦終了後にぎっくり腰をやって練習ができてなかったという不安はあったんですけど、気分的にはいい気分で入れたと思いますから、その辺はよかったですね。
(1年目から続けていること)1年目でも4年目の今でもそうなんですが、練習がきついっていう部分、これは慣れないですね(笑)。最初から頑張ってるのは数人しかいないんですけど、網野とかイートン(伊藤)とか若い選手はよくやってるなと思いますね。続けていくって言うのはすごい大切なことなので。若い連中は諦めが早いって思っていたのですが、彼らが頑張ってきたんで僕も負けないようにやってこれましたね。
(これまでの4年間は)1年1年が充実してましたね。もっと若い時期にそういう練習ができていれば、もっとうまくなってたのかなとか思います。逆に若い選手たちがこういう練習ができてよかったなというのもあります。これからどういう人が(日本代表の)コーチになるかわからないですけど、厳しくやったほうがいいし、また個人能力に頼ったチームに戻っちゃうと、今後の日本のバスケットのためにはならないと思います。僕もすごい勉強になったって言うのがあるんでよかったというか、いい4年間だったと思います。だからその4年間を無駄にしたくないっていうのが世界選手権だと思うし、そこで結果を出して終わりたいっていうのがありますね。それはもちろん不安もあるし、でも楽しみもあります。うまくいってくれることを信じて練習するしかないですね。
(節政選手の加入は)やはり気が楽という面があります。彼もすごい能力もあると思うし、ベテランと言う感じなので。ベテランは1人より2人がいいし、2人より3人がいいと思います。ベテランのいいところを出していければ、チーム力もアップするんじゃないかなという思いもあります。(今の日本代表チームの中でのベテランの存在の意味は)安定した力を出せるということですね。若い人たちの勢いっていうのもすごくあると思うんですけど、逆に言うと勢いが止まった時に崩れるっていうのが今まであったんで、それを押さえることができるのがベテランの選手だと思ってます。経験が多い分だけ、落ち込んでいる時とかも引っ張っていける力もあるでしょうしね。
(若いメンバーと一緒に)同じ練習をこなすっていうのは、やはり彼らとは走るスピードとかも違んで…。僕はそこで年なりのパフォーマンスを見せないといけないと思っています。やることわかってるし、ジェリコも僕のこと信用して使ってくれてると思うので。練習が苦にはなることもあるんですけど(笑)、でも自分のためだと思ってやっています。それにこういう所で頑張って、自分のチームに戻った時にいい結果につながればいいと思うし。あとちょっと頑張ります。(『もう嫌だ』と思うことは)毎回思いますよ、それは。日本でやってる練習もきついんですが、ヨーロッパの練習はもっときつくて。まあ、妥協したい時もあるんですけど、そういう妥協は嫌いなんで。練習基本的に嫌いなんですけど(笑)、でも休むのも嫌いなんですよ。休めば取り残されるっていう不安があるんですよね、僕自身。年取ったら本当にきついんで、まあ頑張りたいって言うか…。
(代表合宿で練習に入っていないことをみたことがない)そうですね、休んだことが1回くらいはあったんですけど、そこで休めないっていうか…。僕がそこで簡単に休んだら、上の人が休んでるからっていって休まれても困りますしね。身体が強いって言うのもあるんですけど、やっぱ練習したいって言うのもあって…練習嫌いだけど。ホントに練習は嫌いなんですけど、休むのも嫌いだから、休むのもダメだと。負けず嫌いなところもあると思うんですけど、やはり休むと不安になるんですね。動けるんだったら、痛みを我慢すればっていうところもあるし。他の人はどうかわからないし、休みたい人は休めばいいと思います。でも僕はみんなと比べてそれほど能力はないし、そこをカバーできるのがそういうところだと思っていますから。もっと上手ければいいんですけどね。でもそこを頑張ってきたから今があると思いますね。
(ジェリコの合宿の効果は)感じますね。(代表であるからには)リーグ戦で試合にでなきゃいけないっていう思いもありました。三菱の最後の年に試合に出られくなって、それはまあいろいろあったんですけど、年取ってきて試合にあまり出てないのに、こっち(代表)に入ってるって言われるの嫌だったから移籍も決めました。自分なりに考えてやってきたのですが、それができたのもジェリコがいたからだと思います。だから若い選手もここだけでなくリーグ戦でもたくさん試合に出てほしいって思いますね。なんでリーグ戦では試合に出てないのに代表に入ってるのか…って言われるのを若い選手には気にして欲しい。リーグ戦あっての全日本だと思うので、1年間通して頑張らないといけないと思います。若い選手にチャンスを与えてくれたジェリコのためにじゃないですけど、全日本で名前を売ってリーグ戦に入って欲しいと思いますね。
(トヨタと代表、どちらの練習がきついか)こっちです(即答)。トヨタもきついことはきついですけど、やっぱりこっちの方がきついですよ。トヨタの時は家族もいたし、リラックスできる時もあったけど、こっちは缶詰みたいな感じになるんで、そういうストレスっていうのもあります。でもトヨタでもきつい練習をこなしてきたから、ああいう結果(リーグ優勝)になれたと思うし、年をとってきたから休ませるんじゃなくて、やっぱり動かした方が良かったのかなと思えたシーズンでしたね。
(日本代表は)トップの選手でないといけないと思います。今の若い代表選手たちは4年前からチャンスを与えてもらってますよね。今の日本は世代交代っていうのが上手くいかなかったじゃないですか。今の代表にいる選手って言うのはそういう可能性をもった選手たちだと思うし、上手く成長して欲しいと思いますね。僕らの世代はあと2、3年でいなくなると思うし、それを上手く替えて欲しいです。年取ってからやめるんじゃなくて、彼らが(僕らに)そういう場所を与えなくなるような、そういうやめ方がいいと思うんです。それを願ってと言うか、気持ちよく替わりたいという思いはあります。
(古田選手にとって日本代表とは)目標でもあり、夢でもあったので、それがかなえられてるっていうのが最初の頃はすごくうれしかったんですが、途中から慣れちゃって、なんとも思わなくなってしまいました。でもジェリコになって、代表のすごさっていうのも教えてもらうことができました。若い選手たちは今はまだわからないと思うんですけど、30才とかになった時にすごい誇りに思えることだと思います。自分は今まで頑張ってこれてよかったと思うし、悔いなく引退できたらなという思いはありますね。
(引退という思いは)ありますよ。区切りはするべきだと思うし、それが近づいてるのは自分でもわかりますし。淋しくなるっていうのは確かにそうなんですけど、身体的にもね。まあ、普通のお父さんになろうかなと(笑)。ずっとつづけられるものではないですから、区切りって言うのを大事にして、あともう少しだと思うんでしっかりやりたいですね。そういう意味でも(今回の世界選手権は)僕の中では大きい大会ですね、すごく。これ以上の大会はないと思うので、悔いが残らないように頑張りたいです。
(世界選手権の目標は)予選を通過したいって言うのがみんなの思いだと思うし、そのために今まできつい練習をしてきました。予選を通過してそれ以上はわからないですけど、それが最低限の目標だと思うし、みなさんもそれを期待していると思います。厳しいとは思うんですけど、そのブロックで1位になるとかいうのではなく、4つに入ればいけるので、なんとか上手く予選通過したいです。だからたくさんの人に応援してもらいたいっていうか、チームに力を与えて欲しいっていうのが一番の願いですね。広島でもたくさんの人が見に来てくれて、そういうのが選手にとっては励みになると思います。(自分たちの力と)プラスアルファーでそういうお客さんの力を借りたいというのがあります。
(大会会場である広島は)僕が代表1年目の時に広島でアジア大会があって、ある意味思い出の場所ですし、そこでまた試合ができるっていうのはうれしいというか、いい結果が残せるのかなという期待がありますね。広島ではみんなすごい注目してくれているので、我々選手はコートでそういうのを見せれるように、頑張りたいと思います」

インタビュー:2006年5月13日
文・渡辺美香 2006年05月21日
TOP