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INACレオネッサが新潟を破ってL1昇格!

 L2リーグでINACレオネッサの名前が気になり始めたのは第一クールを終えたころだった。シーズン前の予想では、今年のL2リーグはL1から降格して再昇格を狙う大原学園、参入から二年越しの昇格を狙うアルビレックス新潟レディース、堅い守備とL1でも通用するエース佐藤舞を擁するエルフェン狭山の三つ巴の昇格争いになるだろうと考えられていた。しかし、第一クールを終えて、首位に立っていたのは、その3チームでは無く、今年L2に新加入のINACレオネッサ。その後も、INACレオネッサは勝ち点を重ねて、記録を見ればL2得点ランキングの上位三人をINACのゴンザルベス、米津、渡辺が独占し、一度も二位に落ちることなく首位を走った。そして、昇格が有力視されていた新潟レディースに勝ち点7差をつけての直接対決、勝てば3試合を残してL2リーグの優勝とL1への昇格が決定する試合を迎えた。京都・園部公園陸上競技場は、前日までの雨が上がり、秋には似合わない少し暑さも感じる晴天となった。

  
(写真 【左】新潟のサポーター【中】スタジアムの雰囲気をあげる弾幕【右】レオネッサのサポーター、観客は422人)

 攻撃重視のINAC

 レオネッサのフォーメーションは3−3−4、田渕監督は「4トップということではなくて、FW的な選手を4人並べているだけ」と話していたが、左から米津、ゴンザルベス、保手浜、渡辺と並んで、サイドからのクロスや、裏をこまめに狙うFWの動きに、新潟が対応できない。特に、左サイドの米津からの突破が目立つ。新潟がスリーバックで両サイドにスペースがあるのもあいまって、何度も彼女のドリブル突破が目立った。開始3分の先制点も米津がサイドから突破して、そのセンタリングをゴンザルベスが決めたもの。ゴンザルベスが外してしまったが、20分過ぎにはドリブル突破から、ファールをもらってPKを獲得するなど、米津の突破からの攻撃が目立ったINACの前半だった。

 個人技の新潟

 L2リーグ同士の試合で、どうしてもキックの正確さが足りなく、両チームで蹴りあってしまう時間帯も多かった。そのなかで新潟は、#25の牧野、#8大堀#9田辺らがドリブル突破で活路を見出す。13分の同点に追いつくPKは、#9の田辺のドリブルから生まれた。一人二人と抜いて、最後のシュートというところで足をひっかけられてPKを獲得した。後半も40分に、牧野が中盤からドリブルで、チャンスを作るなど、ドリブルからの攻撃が目立ったが、残念ながらドリブル突破してからのアイデアが新潟には見られなかった。ロスタイムの2点目は、コーナーキックからヘディングでつないで、最後は野村がへディングで決めるという形。点差ほどの実力差は感じなかったが、ゴール前でのプレーの質の違いが勝敗を分けた。

 2回目のL1昇格(参入)

 INACのメンバーに、元大原学園の中野の名前があって、2年前のL1参入決定戦・大原学園−湯郷ベルの試合を思い出す。2人が退場して、両チーム合わせて3つのPKが出て、ボールボーイも退場させられるという荒れた試合だったが、中野の4点目のミドルシュートが決勝点となって大原学園が勝利し、L1入りを決めた。今日の試合も前半から両チーム合わせてPKが3つ出る試合で、少し嫌な雰囲気も出る。オフサイドのジャッジに、監督よりも先にコーチがジャッジにクレームをつけるという普段の試合では見られない光景もその緊張感を後押しした。その中で、いやなムードを吹き消した2点差をつけるPKを蹴った中野。その前のPKでゴンザルベスが外していて、緊張が高まる時間帯だったが、自分から志願してPKを蹴ってそして決めた。結局、そのゴールが決勝点となる。試合後に中野に話を聞くと2年前の試合を覚えていて、決めた得点を即答してくれた。「もう一度L1を目指したいと考えて、移籍してきた」明るい彼女のインタビュー中に、少し重く感じた一言だった。

 
 

(写真【左上】胴上げされる文弘宣部長【右上】サポーターから掲げれた弾幕【左下】未成年がいるのにシャンパンシャワー?いえいえ炭酸水【右下】祝福の水に濡れた田渕監督「うれしい寒さです」)



中野選手
INACレオネッサ 中野絵美
 うれしいです。あせらずやって一つ一つミスをしないように監督から言われていました。立ち上がりはみんな緊張をしていましたが、一点をとることができれ、リズムが出てきたと思います。PKは、自分で蹴りたいと申し出ました。(一年間を振り返って)私にとっては、チームが初めてで、兵庫に来るのもはじめてでしたが、大原学園で習ったことや経験をしたことを、もう一回ふりかえって、チームのみんなに話してきました。みんなで力を合わせて、がんばろう、と。(一つの目標を終えて今後の目標は)全日本ですね。ベスト8、いや、ベスト4をを目指して、一つづつあせらずやっていきたいです。






中央が米津選手。試合後のサポーターへの挨拶
INACレオネッサ・米津美和
 うれしいの一言です。点も決めることができましたし。ヘディングシュートは、(ゴンザルベスが)きれいなボールをあげてくれたので楽に決めることができました。しかし今日は相手のドリブルで、ドタドタしてしまって2点を取られてしまって…。(一年を振り返って)ずっと勝ってきたんで結果的にはよかったと思います。L1に向けての課題は、攻撃にも守備にも感じています。(一つの目標を終えて、次の目標は?)近いところでは全日本選手権ですね。(中野選手はベスト4と話していましたが?)そうですねベスト4はいかないといけないとおもっています。(個人としてあげていきたい技術は?)シュートセンスをあげていきたいですね。(あるように見えますが?)いえ、ないんですよ(笑)




取材、レポート:谷川れい
2005年10月10日
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