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関東実業団リーグ戦 1次リーグ第3節レポート&フォト バスケ

 1次リーグも折り返しに近づいた第3節。初戦を落とした日本無線がその後2連勝と全勝の2チームを追っている。前節、横河電機と好ゲームを見せた三井住友銀行にとっては痛い1敗となった。
 3戦3勝は横河電機と新生紙パルプ商事。曙ブレーキ工業と葵企業はまだ勝ち星を挙げていない。


6月21日(土)の結果、順位、次節の予定などは こちら




日本無線 70 ( 15-13 16-17 21-16 18-18 ) 64 三井住友銀行
スターティングメンバー
日本無線:#6鈴木伸,#10樋渡,#13福田,#15尾崎,#16武藤
三井住友銀行:#1黒木,#0青木,#92小松,#28大石,#11馬場
 終始競った展開。ペースは日本無線が握る時間が多かったが、三井住友銀行の勢いに点差をひろげることができず試合は進んだ。
 4Q、日本無線は残り5分でリードは7点とし、ここから#13福田の3ポイントシュートで突き放しにかかるが、諦めない三井住友銀行は#92小松がミドルシュート、3ポイントシュートと連続で決め、残り2分半で3点差に詰める。さらに、残り2分から三井住友銀行#92小松が2本続けて3ポイントシュートを決め、残り1分28秒に三井住友銀行が逆転し1点リードとなる。ここから守り合いが続くが、先に切れたのは三井住友銀行。残り32.8秒、日本無線#6鈴木の3ポイントシュートのチェックがファールとなり、フリースロー3本を与えてしまう。このフリースローを日本無線#6鈴木が落ち着いて3本とも決め、日本無線が逆転する。なんとか1本取りたい三井住友銀行だったが、日本無線の好守に阻まれシュートに行けない。三井住友銀行#92小松が攻め込むチャンスをうかがいながらドリブルでキープしていたボールを日本無線#15尾崎がスティール。それをつないだ日本無線#13福田を三井住友銀行はファールで止める。残り10.9秒での日本無線#13福田のフリースローはきっちりと2本とも決まり、日本無線の4点リードとなる。最後のオフェンスにかけたい三井住友銀行は#92小松がコートサイドを一直線にボールを運ぶが、ここでも日本無線#15尾崎の好ディフェンスにボールをキープできず、ボールはそのまま日本無線#13福田がゴールに持ち込みブザー間際のダンクシュートでタイムアップ。日本無線が勝負強さを見せ勝利、2勝目をあげた。



『粘りのチーム』日本無線#6鈴木 伸之
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「今年は勝負かけてますから。一発目でこけっちゃったのが本当に悔しかったんですよね」

 敗戦となった初戦と、接戦を制した第2戦、第3戦。そこには大きな差はないと言う。
「別にやろうとしてることは変わらないです。練習試合にしても、練習にしてもできてることはあったんですけど、上手く試合に出せていなかった…のかな?うーん、違うな…でも、よくなったのは確かですね。しかし今日の最後の小松はすごかったですね」
 引き離しかけた試合残り3分半から三井住友銀行#92小松に連続でシュートを決められる。残り1分半に一度は逆転を許すも、チームに焦りは見られなかった。厳しいディフェンスで追加得点を阻止すると、残り30秒での#6鈴木の3フリースローへとつなげる。3本とも決めたそのフリースローが決勝点となった。
「この2試合は粘れてますね、本当に。去年は気持ちがね…。今年はやりやすいですよ。でももっとよくなると思います。特にオフェンスではもっと点の取れる力がある…ただ見せてはいないです」
 そう言って笑う。自分たちの力を出せないでいる今の課題をこう語った。
「行くとこで離せず、5点差ぐらいでとまってしまうんですよね。そこで自分たちで流れをきってしまう。そこが今のうちの課題です」
 
「キャプテンの(#15)尾崎さんはこれまで点取り屋って感じだったのですが、今はディフェンスですごく引っ張ってくれて、オフェンスの時もつなぎ役というか、スクリーンとかそういう見えないところでチームを支えてくれています。頼りになるキャプテンです」
 キャプテンの#15尾崎をはじめベテランが支えているチームでもある。
「ベテランにはプレー面で支えてもらって、気持ちは下のものが出していく。そしてもうそろそろ僕とか(#10樋渡)大樹とかが先頭に立っていかないといけないなと思いますよね」

「今年はどこもうちより格上で…うちはチャレンジャーなんですよ」


東京日産 75 ( 21-16 22-10 16-18 16-23 ) 67 曙ブレーキ工業
スターティングメンバー
東京日産:#10上原,#14三浦,#15眞部,#18高橋健,#20高橋優
曙ブレーキ工業:#8浅田,#10市元,#14藤原,#18高橋昭,#19柴田
 スタートを替えて臨んだ曙ブレーキ工業だったが、シュートミスが多く徐々に東京日産に引き離され前半で17点差がつく。後半曙ブレーキ工業が#18高橋昭の動きのあるオフェンスで得点をのばしていくが、東京日産も#7樋渡が確実に得点を重ね、点差を詰めさせない。4Q残り6分を切ってから曙ブレーキ工業#11白川がゴール下で上手く合わせ連続得点し、点差を8点と縮める。勢いに乗りたい曙ブレーキ工業だったが、オフェンスでミスがでてターンオーバーとなると、逆に東京日産#5山崎に3ポイントシュートを決められ、タイムアウトを取る。その後曙ブレーキ工業が#8浅田を基点にオフェンスを展開していくが、東京日産のベテラン#5山崎の上手いゲームコントロールに点差を詰めることができない。残り1分17秒に曙ブレーキ工業#11白川がオフェンスリバウンドをつなぎ、#14藤原が3ポイントシュートを決め8点差にするも、東京日産はガード陣が落ち着いて展開し、流れを渡さない。そのまま東京日産が勝利、曙ブレーキ工業は開幕から3連敗となった。



東京日産
 2勝1敗と好調なリーグ戦スタートを切った東京日産。今のチーム状況を北條コーチに聞いた。
−先週の敗戦後、今日の試合までの取り組みは?
「先週の試合は点差がついたことが逆に次に試合に吹っ切れて臨めました。あと、この試合の前の練習が非常に雰囲気がよくて、それがよかったですね」
−この試合では#13神選手のプレータイムが多くなってきました
「私も好きなプレーヤーですから、チャンスがあればもっともっと使いたいですね。他とのコミュニケーションというかバランスがまだまだなのですが、これからどんどん良くなってくると思います」
−練習に出れないために試合に出れない選手がいることがチームにどう影響しているか
「なんといっても練習に来れてるかどうかというのが一番です。それは今の神にしてもしかりで、どんな上手いプレーヤーでも練習に来てないと使えません。練習に来れている中である一定以上のパフォーマンスをしてくれる選手ということを考えて使っています」
−新人の活躍の中、2年目の選手が#12中島選手以外あまり出れていないですが。
「昨年の新人の4人は今年新しい新人が入って一番下でないと言うことでいろいろ考えるところもあるのかなとは思います。でも若いですからもっと主張してもらいたいですね。その中で#12中島の成長は今のチームにとって大きいです」
−上位との対戦でここまで2勝1敗ということで2次リーグが見えてきてますか
「シーズン始まる前には選手たちにどこを目指すということはあえてなにも言わないで、1個1個勝っていこうと話していました。今もまだ選手たちも上位がとか順位がどうとかいうことは一切出てきてないですね」
−リーグ戦、いいスタートが切れていますが。
「このリーグは初戦で日本無線さんに勝てたのが大きかったです。来週は横河とですが、強すぎますからね。どうにかして脅かす存在になりたいですね」

『軌道修正』曙ブレーキ工業
「今更遅いかもしれないですけど」

 スタートメンバーとポジションをほぼ昨年の形に戻した曙ブレーキ工業だったが、リーグ戦初勝利はならなかった。
「スタートを替えることは僕とAコーチとで話をして決めました。この2試合で攻めの基点がいなかったので、#8浅田を3番に戻して、#14藤原を1番でスタートにしました」(角田ヘッドコーチ)
「(#8浅田)司さんを1番で使うことであの得点能力が活かせない部分があって、それはもったいないなという感じはあります。適材適所ということもありますから、やはり藤原が1番で司さんが3番が一番しっくりくるかなと」(#11白川)

 この布陣で圧倒的に活きてくるのが昨年の新人#18高橋昭と#19柴田だった。この試合ではチームとしての機能が果たせていなかった部分の修正はできてきている。しかし、練習時間の問題もあり、期待の新人である#21チャールトンが現状では活かせていない。
「チャールが入ると、みんなチャールのプレーを見入ってしまって動きが止まってしまうんです。1、2戦はそれでこれてた所もありますが、それだけではね」(角田コーチ)
「やはりチャールは高校や大学での経験がありますから、どうしてもみんなチャール、チャールになってしまう。他にも点を取れる選手もいますし、もっと上手くチャールの能力を活かせるようにならないといけないです」(#11白川)

 昨年度、最終戦でJR東日本秋田に勝利。更なる飛躍を求めた今シーズンだった。
「JR東日本秋田に勝って、自分たちの力もついてきて、自信をつけたところはありますが、それが良くない方向に行ったのかなという感じもしています。3連敗で上位に残るのは厳しくなってきましたが、ここでしっかりとチームを立て直していきたいですね。もちろんJICにも出たいですから、あとは1戦1戦戦うだけです」(#11白川)



横河電機 98 ( 18-19 23-9 33-23 24-20 ) 71 葵企業
スターティングメンバー
横河電機:#16浦中,#17高木,#19神,#20田ヶ谷,#21小西
葵企業:#4山口,#9加藤,#13上原,#14松岡,#15永田
 1Q、リズムに乗れない横河電機だったが、2Qに入り#17高木の3ポイントシュートを皮切りに、#5笹のインサイドやトランジションで得点を重ねる。さらに葵企業を6分間無得点に抑えると、一気に13点差をつける。葵企業は#14松岡、#15永田の速い展開からの得点で追い上げるが、横河電機#5笹を止められず点差は変わらない。尻上がりに調子をあげた横河電機が3Qスタートから5分で更にリードを広げると、ベンチメンバーも出場。葵企業に付け入る隙を与えず勝利した。



葵企業
 接戦が続いた1、2戦だったが、第3戦は横河電機に大差での敗戦となった。この2試合、#15永田、#14松岡と並んで得点リーダーとなっていた新人#6柳沢の不調があったとはいえ、チームとしての不安定さを感じる試合となった。今のチーム状況を和瀬ヘッドコーチに聞いた。
−この2戦終盤で追い上げのパターンでしたが、この試合は逆でした。
「今日は出だしはよかった。本来#6柳沢がスタートなのですが、今日は事情があって遅れてきたのでスタートを替えました。いないほうがいいのかな…というのは冗談ですが、いいリズムではいれましたね。しかし、向こうがある程度本気を出してくると崩れてしまって…横河電機はよくシュートが入りますよね」
−昨年の主力が1人抜けて、新人が加入した今のチーム戦力としては?
「よくなったと思うんですよ、去年よりは。ただ点が取れないのか、去年よりペースが遅いんですよね。チームとしてのレベルは去年より上がっています」
−その力が出せていない要因は?
「一つは我慢ですね。ちょっとリズムが狂った時にしっかり我慢するのと、あとはシュートに対してのディフェンスかな。行ってはいるのですが、もう一歩が足りないんですよね」
−メンバーが変わって運動量が増えているのか、終盤足が止まってきいるように見えますが。
「体力的にはもしかしたら去年より落ちてるかもしれないですね。走りこみは去年ほどやっていなくて、今年はコンディショニングに力を入れて、怪我をしないようにやってきました。それが良かったのか悪かったのかわかりませんが、自分としてはそれがいい感じできていると思っています」
−オフェンスでのパスミスといったターンオーバーが多いですが。
「センターがちゃんといて、そこに入れたら点が取れる…というのが理想で、それで外が生きてくるんですがね。それができないから1人で無理してという感じになる。もっと受け手が上手く動いて展開できるといいのですが」
−ミスマッチが多い分、選手同士のコミュニケーションがより重要になってくるのでは?
「もっと中に入って話しをした方がいいのですがね。普段はある程度話しをしているのですが、いざという時のそういうものが足りない」
−昨年に比べすっきりしないゲームが多いように思いますが。
「力はあるんですよ。でも出し切れていない。去年は力を出し切っていて、負けてもしょうがないみたいな気持ちもありましたが、今シーズンはね…まだまだしっくりこない。まだ良いところがだせてないというか、その結果がでていない。やることはやっているのですがね。悪くはない。でもいいとも言えない。結局まだやるべきプレーが自分たちのものにはなっていないということですかね。練習がなかなかできないし、少ない時間の中で何をやっていくかということも大切ですよね。これから良くなってきます」


新生紙パルプ商事 88 ( 23-8 22-16 22-19 21-11 ) 54 東京電力
スターティングメンバー
新生紙パルプ商事:#4近森,#11坂口,#12高崎,#15遠藤,#16山本
東京電力:#4阿部,#6涌井,#7新家,#8見目,#10関
 新生紙パルプ商事が好調なオフェンスでリズムを作ると、東京電力に好機を与えず1Qをわずかに8点に抑え、リードする。なんとかリズムを作りたい東京電力だが、新生紙パルプ商事の中外を絡めたオフェンスにペースをつかむことができない。前半で21点差となると、後半新生紙パルプ商事はベンチメンバーをコートに入れ始める。しかし流れは変わらず、新生紙パルプ商事が全員出場、全員得点で勝利した。



東京電力
 3試合を終えて1勝2敗。上位チームとの対戦の中での成績としてはかなりいい。しかし、この日の敗戦後、チームミーティングでは厳しい言葉ならんだ。
 今のチームの状況を遠藤コーチに聞いた。
「今日は入りがよくなかったですね。向こうのパスがものすごくよく回っていて、そこでなにやっても後手後手になって…典型的なうちの悪いパターンになってしまいました。昔ほどのぼろ負けではなくなったというのは、チームでカバーし合っていた部分ですが、そもそも最初の1対1で守れない。格上のパルプさんですから、まずは1対1でもっとがんばらないといけなかったのですがね」
−崩れなくなってきている部分は出せたのでは?
「ベンチからはタイムをとって指示するくらいしかできないから、結局コートの中でやりながら修正していくしかないわけです。悪くなってくると周りが見えなくなって、お互いに擦り付け合いになってしまうところがこれまではありました。悪くなると我慢するとか、ここはがんばるというところができなくなります。今年はその当りも良くはなってきてますね」
−どのチームも新人が多く入って変わってきていることについては?
「ここ2、3年ですよね。どのチームも新人が入ってくるようになって、前とは全然違ってきました。前は走るチームはうちくらいでしたが、三井住友銀行さんみたいにセンターもしっかり走るチームばかりになってきました。前は走りきることで勝ちが転がり込んでくることもありましたが、今の1部ではそうそう勝てないと思います」
−東電チームの変わった部分は
「これまでのオフェンスでは単純にスクリーンを掛け合って攻めるだけだったのですが、昨年2部でやりたいことをしっかりやれた中で、チームとしてのオフェンスを組んでいくことができました。その辺は以前よりは良くなったと思います」
−久しぶりの1部リーグで3戦終えて。
「1部は圧倒的に速さがありますよね。その2部より速いっていうのは終始走り回っているわけではなくて、ポイントをしっかり押さえているということです。ただ走るだけなら下部にもそういうチームがいますが、緩急というかタイミングを計るのがやはり上手いですね。うちもそういう部分をもっと磨いていかないといけないです。今1勝はできていますが、苦しいリーグ戦になることには変わりないです。これだけの強豪チームの中でどこまでやれるか…がんばりたいですね」



取材・写真・文 渡辺美香 2008年06月27日
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