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『いいプレーが出来るように頑張ってきます!』

矢野 良子

178cm/SF/25歳(78/12/20生)/城北高-JOMO

8月7日にアテネに出発する、女子日本代表のポイントゲッター・矢野良子選手が答えてくれた。

左の二の腕に大きなあざ。「ここだけじゃないんですよ〜」とあっけらかんと笑う。出発直前とは思えないような笑顔。この自然体で、世界に挑む。


出発を3日後に控えた今、どんな気持ちですか?

「うーん、オリンピックは初舞台なので、また実感がわかない、というのが事実ですね。」

チームの方の雰囲気は?

「1人1人は緊張感があるのかもしれないけれど、なるべくなごみムードにしようとしていますね。皆仲が良いチームだし、キャラが濃い人ばかりなので(笑)、ピリピリ…っていう感じではないですね。」

そうなんですね(笑)。先の、キリンカップの話に移りますが、海外遠征直後で大変ではなかったですか?
「確かに、帰国はキリンカップの2日前だし、23時間飛行機に乗りっぱなし、ということもあったので、皆時差ぼけがあったし、疲れもあったと思います。でもしょうがいないというか、こなさなきゃ!という感じで臨みました。」

3戦やってみていかがでしたか?
「いい課題が見つかりました。内海HCも言っていたように、シュート率ですね。日本は小さいから、ゴール下で戦うのは無理だと思うんです。だから、シュートがどれだけ、入るか、というのが勝つか負けるかを分けると思います。」

シュート率、どうしたら戻ってくるでしょう?

「ま、外したくて打っているわけではないから(笑)、いかにタイミング良く打つか、仲間に打たせるか、でしょうね。」

シュートが日本の生命線となると、矢野さんは日本のキープレイヤーですね。

「と、言われますけどね(笑)。意識していなくはないですよ。オフェンスの起点になるのは、やはり自分の動きなので。自分が動けば皆も動くから、ムービングオフェンスでズレ=ノーマークを作れるように、きっかけになれたらなと思います。」

なるほど。では、ディフェンスの方は?

「ぶっちゃけ、大変です。自分がついている選手が190cm前後なんで、ありえないですね(笑)。1on1では無理なので、皆でどんどんカバーしていくチームディフェンスで対応したいですね。」

ということは、どれだけ動けるか、がカギなんですね。

「そうですね…足が止まったら終わりだから、40分間走り続けられるようにしたいです。」

予選リーグの展望は?

「1日おきに5戦、とぃう日程ですが、仙台ABC(アテネ予選)の時の連戦よりはマシですね。組み合わせは…地元のギリシャが最後っていうのがね。決勝リーグに行くためには、2勝したいところですが、簡単ではないですね。皆オリンピックに来る力を持っているので。でも可能性はなくはないと思います。自分達のバスケットを、力を合わせて出来れば達成出来ると思います!」

その自信は、やはり今年の強化活動のおかげですか?
「色々試合を出来ましたからね。中でもアメリカはすごかったですね。抜いた、と思ってシュートしたら後ろからブロックですからね。どんだけの能力と手の長さなんだ!って感じでしたね。」

矢野選手ですらその感想とは(笑)。決勝リーグになりますが、もう1回、アメリカとやりたいな、というのはありますか?
「はい。やっぱりバスケットって、本場のアメリカとやって評価される、というのがありますよね。アトランタの時も、負けてしまったけれど、あれだけの戦いをした。それもオリンピックで、ということで、注目されたり、萩原(美樹子・現在、代表のA・コーチ)さんがWNBA(97年、サクラメント・モナークスに在籍)に声を掛けられたりしましたからね。」

ご自身にも声が掛かったら?

「いや…田舎もんですしね(笑)。萩原コーチには、“海外を見据えてやると、前が見えて違うよ”と、ここ2年くらい言われているんですけどね。バスケットのレベルも低いところから出てきていますし、オリンピックも最初は“出てみたいな”という感じで“出たい!”とは思えなかったですしね。」

でも、所属するJOMOではリーグ・オールジャパンを制し、プレーオフではMVP。

「確かに、階段を上がってきているな、とは思います。だから、絶対行きたい!というわけではないけれど、WNBAは本当のトップですから、いいプレーをしてスカウトの方の目に止まったら、それは光栄なことですよね。」

先の萩原さんの話もありましたが、やはりオリンピックで結果を残すというのは大きいんですね。

「そうですね。今は、観戦してくれる人は少ないし、私達が知り合いに来て下さい、と言ってやっと来てくれるくらい。新しく知り合った人だと、“試合、いつやってるの?”なんて聞かれたりします。でもやっているからには、たくさんの人に来て欲しい。自分は、そうは見えないかもしれないんですけど(笑)、ギャーギャー言ってくれるとそれが後押しになるタイプなので、ギャーギャー言って欲しい。」

ということは、アテネでの目標は…。

「もちろん決勝リーグもそうですけど、オリンピックで、“観に行きたい”と思ってもらえるようないいプレーをして、たくさん取り上げられて、女子バスケットをもっと盛り上げたいです!」

(2004年8月4日インタビュー)

<取材・文 北村美夏>

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