topmain

6月4日。早慶戦を前に、早稲田大は倉石コーチが指揮を取るJBLス－パーリーグの日立と練習試合を行った。その中で近森裕佳は、相変わらずの表情でプレーしていた。えんじ色のユニフォームがよく似合い、物怖じしないプレーがいかにも“ワセダらしい”1年生である。

大学に入ってからは、どんな3ヶ月でしたか？
「慣れるのに精一杯という感じですね。バスケ自体のレベルに加えて、勉強など生活面でも新しい環境に対応しないといけませんでしたから。」

実際に入ってみて、チームの印象は？
「やっぱり他の大学と違いますね。大学生って“頑張んない”イメージがあったんですが、早稲田はディフェンスを全員でやって相手を圧倒するっていうのを見ていて感じていたので、実際入ってみてもやりがいがあります。」

1年生ながらスタートで起用されていますね。
「使われてるうちが花というかね。1年生だし足を引っ張ってしまうのも当然だと思うんです。なので学年を気にしないようにしてます。自分は試合に出られるボーダーラインにいるので、びびったら今日みたいに代えられちゃうんで。周りが上級生でも関係なしに、誰が相手でも負けたくない。気持ちでも負けないようにしています。」

京王杯、トーナメントと試合をしてみて、ここは通用するな、ここはまだ足りないなと思うところを教えてください。
「自分が通用している実感はあまりないですね。ただ波があるのでなくして安定したプレーが出来るようにしたいです。出来ていないのはやはりディフェンスですね。ガードの人達は本当にすごいです。押野(暁・3年)さんとかヤバイし、リーグ戦を観に行ったとき洋平(山本・4年)さんが日体大のガードにまったく仕事をさせていなかったのはよく覚えています。」

それでは新人戦の話に移ります。早稲田は6日に早慶戦があって、新人戦の練習が少ないですが不安は？
「でも、今Aチームのほうに1年生が5人も入っているのは他の大学に比べて恵まれていると思うんです。スタートの人と一緒にやらせてもらっているわけですから。あまり練習できないのはどこも一緒だと思います。」

組み合わせはどう思いましたか？
「ブロックはすごくいいところに入ったと思いますね。最低でもベスト4には入りたい。決勝に行きたいです。東海大(反対側のブロックで決勝まで当たらない)が本命なら、くえばいいんです。やるからには優勝したい。(その前に青学大とあたる可能性もあるが)青学は、トーナメントで負けたのでなおさら負けられないですね。」

それでは、チームと自分の見てほしいところをどうぞ。
「うーん…自分の役割は高校時代から点を取ることだったのでそれですかね。ディフェンスがまだまだのなので、マッチアップの選手より多く点を取る！それと勝ちにこだわる姿勢。やるからには負けたくないし、負けていいやつはいないと思う。トーナメントもすごく悔しかったし。
チームはやっぱりディフェンスです。オフェンスでは、全員が同じ動きができること。誰が中をやっても外をやっても遜色ない。相手にしたらとても守りにくいと思うのでそれはウリですね。観ている人達に、“早稲田”っていうチームを観て欲しいです。」
（2004年6月4日インタビュー）