<キリンカップ特集インタビュー>
〈2〉『持ち味はスピード。』
五十嵐 圭
180cm67kg/PG/24歳(80/05/07生)/中央大-日立サンロッカーズ

スピードにはもともと定評があったが、それにパスとシュートの確実性が加わった。セットプレーで多用されるスクリーンからのアシスト、要所での3ポイントシュート。前があけばあっという間にゴールまでボールを運ぶ。
「見ている人を納得させられるようなプレーをしたいです。」
はにかむ笑顔にも自信が垣間見られた。

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4月に始まった今年のA代表候補の活動を今振り返ってみてどうですか?

「去年は…ね?(笑)、シーズンオフに入るのが早かった(※プレイオフ出場を逃したため)ので、その間練習出来ず、いきなりこのメニューに入ったので、体を慣らすのに時間がかかりましたね。練習についていくのが精一杯なのは今も変わらないですが。」

学生が多かった今年のメンバーはどうでしたか?

「自分では、ユニバーシアードチームでもやっていましたし、学生の頃やっていたメンバーとやっているのと同じ感じでやりにくくないです。のびのびやってもらえたかな。能力が高い選手が多いし、自分にとっても影響と言うか良い刺激にもなっています。」

では、6月に行われたヨーロッパ遠征については?
「長かったです。初めてだったので…試合以外の合宿で海外というのも、1ヶ月の長期の合宿と言うのも。生活面では時差ボケなどがあって慣れるまで時間がかかりました。でも環境は本当によかったですね。海外の選手と試合をするのもユニバーシアード以来で、公式戦以外は初めてだったので体の大きさも改めて感じたし、“ヨーロッパのバスケットってこういう感じなんだ”と思いました。」

去年と比べてここが変わった、良くなったと感じたところは?
「チームでは、チームとしてプレスディフェンスが出来たのではと思います。相手が苦労しているのが見えました!練習でもずっとやっていたんですよ。やっぱり日本では、学生メンバーが多く、学業の都合などで人数が集まらなくて戦術的な練習をあまり出来ませんでしたが、遠征では毎回同じメンバーで出来たのですごく成長できたと思います。
自分に関しては、あまりよくわからないですね。どこが良かったとか良くなかったとか…。でもいい経験にはなったと思います。」

では、逆にまだまだだなと感じたところはありますか?

「ボールのないところでの動き方ですね。それから基本的なシュート率。そして、海外の選手は細かいところも忠実にこなしているなと思いました。それらは今の全日本に足りないところだと思います。」

それでは、五十嵐選手についての質問に移ります。五十嵐選手の持ち味は何ですか?

「やっぱりスピードですかね。まぁ使いようですね(笑)。」

理想とする“自分像”は?

「佐古(賢一:アイシン精機)さんみたいなガード。やっぱり高校・大学の先輩で、今まで日本を引っ張ってきた人ですからね。ゲームを作ること、自分達のペースに持っていく事が本当にうまいなってスーパーリーグで一緒にやって改めて思いました。」

ご自身のA代表でのゲームメイクぶりはどうですか?

「うーん・・・(笑)。でもどのチームでもコートに入ったら年などは関係ないことは皆わかっているし、代表でも変な気を使うことなくやりやすくやらせてもらっていますよ。」

では、五十嵐選手にとって、“日本代表”ってどんなものですか?

「バスケットボールを始めた時からの目標です。日本でやっているからには、日の丸をつけてやれることを大事にしたい。限られた人しか出来ないし、せっかくこうして候補に選んでもらったのだからそれに恥じないような、見ている人を納得させられるようなプレーをしたいです。上の人たちにも、“自分達の方が入れば出来るんじゃ?”と思われないように出来ることを精一杯やって表現したいです。」

最後に、キリンカップに向けて何か意気込みがあればどうぞ。
「どんな試合になるかはわからないけれど、一生懸命、今出来る限りの力を出したいので応援よろしくお願いします。・・・って感じでいいですかね?(笑)」

(2004年7月14日インタビュー)

<取材・文 北村美夏>

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