ジャパンエナジーが4連覇 2004.1.4
<男子第79回女子第70回全日本総合バスケットボール選手権大会>
全日本総合バスケットボール選手権大会は4日、女子決勝戦を行い、ジャパンエナジーが102-86で富士通を下し、4年連続13回目の優勝を果たした。

*優秀選手:浜口 典子、 大山 妙子、 川畑 宏美(ジャパンエナジー)、 相澤 優子(富士通)、 永田睦子(シャンソン化粧品)


<女子第70回全日本総合バスケットボール選手権大会 女子決勝 ジャンエナジー(WJBL1位)vs富士通(WLBL3位)>
1月4日(日) 会場:代々木第2体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
102
23
1st
29
86
 
ジャパンエナジー
27
2nd
20
富士通
(WJBL1位)
24
3rd
19
(WJBL3位)
28
4th
18

女子決勝は序盤から息もつかせぬ展開となった。

第1クォーター、ジャンプボールに勝ったジャパンエナジーは#6大山の3ポイントシュートで先制する。しかし#15浜口が富士通#7三谷に対してファールを犯してしまい、フリースローを与える。次のジャパンエナジーの攻撃では、#15浜口にディフェンスが寄ってフリーになった#6大山が再び3ポイントシュートを決めるが、富士通#9相澤にドライブインを許す。どちらも譲らず、激しく主導権を争う。ジャパンエナジーはベテランガード#9楠田がカットイン、外のシュートともに本来の調子を出せず、逆に富士通#7三谷、#9船引(か)にドライブイン、ストップシュートを決められるが、#6大山の3ポイントシュートでつないでいく。しかし終了間際に富士通#6相澤が放ったロング3ポイントシュートがボードに当たってリングに吸い込まれ、このクォーター23−29とされる。

第2クォーター、その勢いに乗った富士通#51守屋のゴール下、#6相澤、#9船引(か)のピックロールなどにジャパンエナジーはディフェンスを破られる一方、#15浜口のインサイドを人数で抑えられ、残り5分でも34−41と詰められない。#11川畑が合わせ、リバウンドとボールによく絡んでつなぐが、#10矢野のミスでターンオーバーが出てしまう。しかし残り2分30秒から#10矢野が連続3ポイントシュートで息を吹き返すと、#15浜口のディフェンスをかいくぐってのフックシュートもとび出し残り1分で48−47と逆転に成功する。富士通#6相澤、#7三谷のカットインシュートミスにも助けられ、50−49で前半を終える。

第3クォーター立ち上がり、富士通のパスミスからセンターの#15浜口が速攻に走り、フリースローを得るが2本とも落としてしまう。ジャパンエナジーのディフェンスは厳しさを増すが、富士通#6相澤に体勢を崩しながらの3ポイントシュートを決められ、54−52と突き放せない。さらに富士通#6相澤に続けて3ポイントシュートを決められ、54−55と再びリードを許すが、すぐに#6大山が入れ返し57−55とする。残り7分富士通#7三谷のバックシュートで57−57の同点となると、両チーム激しいディフェンスで得点が動かなくなる。

均衡を破ったのは、囲まれた#15浜口のパスアウトを受けフリーの3ポイントシュートを確実に決めた#9楠田だった。さらにリバウンド争いで#15浜口を抑えてきた富士通#51守屋が4つ目のファールを犯してベンチに退くと、ジャパンエナジーに流れが傾きだし、#9のパスカットから#10矢野が余裕の速攻を決め、残り4分40秒で63−57とする。タイムアウトあけ、富士通にゾーンディフェンスを仕掛けられても、1本目こそパスをミスするが、#10矢野、#6大山の3ポイントシュートで対応する。さらに残り2分30秒、富士通#7三谷のドリブルをカットした#11川畑が速攻でフリースローを得て、きっちり2投決めて73−57と最大の点差を付ける。

しかし、富士通#6相澤の長い3ポイントシュートで食い下がられ、残り1分で73−64と一桁差まで戻されるが、#15浜口がインサイドプレーで富士通のもう一人のセンター#7三谷から4つ目のファールとフリースローを得て、74−64とする。残り5秒から#6相澤にゴール下シュートをねじ込まれるも74−68とリードを広げてこのクォーターを終える。

最終クォーター、ジャパンエナジーはミスマッチとなった#15浜口で攻め立て79−68とするが、たまらず投入された富士通#51守屋にゴール下シュートを決められ残り7分45秒で79−70とされる。連続ポイントをあげられるが、#15浜口とのポジション争いでファールアウトに追い込む。しかし代わったベテランの富士通#33山田にうまく守られ、さらに3ポイントシュートを決められ残り6分で84−77とされる。流れが富士通に傾きかけるが、#9楠田がスクリーンでスイッチした富士通#7三谷をドリブルで引っ掛け、守屋に続いてファールアウトに追い込み、ファールによるフリースローも確実に決めて残り3分30秒になっても89−79と追い付かせない。

ジャパンエナジーは、インサイド陣を失い攻め手の狭まった富士通#6相澤のカットイン、#33山田の3ポイントシュートを集中力を切らさずに抑えきり、ファールゲームによるフリースローをきちんと決めて、最後は100点ゲームで4年連続13度目の優勝を飾った。

<取材・文 北村美夏>

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