男女ベスト8出揃う:北陸高(北信越)、大会史上初の高校チームとしてベスト8進出 2005.1.3 特集ページはこちら
1月3日、代々木第2体育館・東京体育館で男子第80回女子第71回全日本総合バスケットボール選手権大会(オールジャパン)が行なわれ、男女2回戦が行なわれた。

東京体育館Cコートでは、三菱電機・東芝は大差を付けてスーパーリーグの貫禄を見せた。スーパーリーグ同士の戦いとなった松下電器−新潟は、新潟が後半粘ったが松下が逃げ切った。

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写真:持ち味のカットイン・3Pを決めてみせた慶應大#8辻内


<男子第80回女子第71回全日本総合バスケットボール選手権大会 男子2回戦>
1月3日(月) 会場:東京体育館Cコート

TEAM
 



 
TEAM
 
71
16
1st
25
90
慶應大
11
2nd
19
三菱電機

15

3rd
27
19
4th
19

スターティングメンバー
慶應大:#4志村、#5石田、#8辻内、#10竹内、#11酒井
三菱電機:#1沖田、#6松島、#9梶山、#10大野、#45古田

  #4志村のドライブインで慶應大が先制する。その後三菱#6松島にインサイドを攻められるが、慶應大も#10竹内・#11酒井の2年生コンビが得点。さらに積極的に攻める#4志村がミドルシュートを決めて残り4分13-13と互角の展開となる。しかしここで三菱#9梶山の3ポイントシュートが決まると、続けて#11鵜沢のインサイド・#9梶山の3ポイントシュート・#45古田の速攻と自在に得点され、14-25と一気に離される。それでも第2クォーター中盤まではついていくが、そこから三菱にオフェンスリバウンドから加点される。慶應大はフリースローでしか得点できず、17点ビハインドで前半を終える。

 だが第3クォーター、慶應大は速攻でいずれも#4志村のアシストから#8辻内がレイアップ、#5石田が3ポイントシュートを決める。さらに#8辻内から#11酒井への合わせで残り8分36-46と一気に詰めて三菱にタイムアウトを取らせる。そのまま残り5分まで10点差でついていくが、要所で三菱#9梶山に3ポイントシュートを決められ52-71と点差を戻される。

最後まで走った慶應大#4志村
第4クォーター、慶應大#8辻内が変わらぬ強気の1on1を決めていくが、三菱#11鵜澤にタッチ良くシュートを決められ詰められず、71-90で学生チャンピオンの挑戦を終えた。
(北村美夏)

「お疲れ様」 慶應大

  東京体育館のCコートに沿った客席がぎっしりと埋まっていた。インカレをほうふつとさせるような慶應ファンの声援。結果的にスーパーリーグの三菱電機相手に力負けしたが、#10竹内のリバウンドからの速攻、#8辻内の鮮やかなカットイン、#11酒井の笑顔、そして#4志村のルーズボールと慶應らしさは随所に見られた。
  その中で試合後、少しの間仲間から離れたところに1人座っていた選手がいる。#5石田だ。1回戦東北学院大戦は6得点、この日は9得点。もちろん、数字に表れないディフェンスや仲間を生かす動きでチームに貢献していたが、大学の試合では30得点以上してみせる時もあるポイントゲッターにとっては力を出し切れなかったという思いがあったのかもしれない。
  だが、惜しみなく送られる拍手と“お疲れ様”という言葉に、笑っていた。泣いていたが笑っていた。それが彼らの1年間であり、4年間だった。
(北村美夏)


<男子第80回女子第71回全日本総合バスケットボール選手権大会 男子2回戦>
1月3日(月) 会場:東京体育館

TEAM
 



 
TEAM
119
26
1st
21
63
 
東芝
34
2nd
17
日立電線

32

3rd
12
27
4th
13

スターティングメンバー
東芝:#8節政、#11折腹、#33宋、#34伊藤、#51北
日立電線:#1高橋憲、#3小泉、#8高橋秀、#25原、#44阿部

 東芝は立ち上がり速攻を確実に決める事ができず、日立電線#1高橋の3ポインtシュートで残り1分21-21と苦しい立ち上がりとなる。この後チームファールによるフリースローを決めて何とかこのクォーターを26-21とする。第2クォーターも身長2mトリオの1人である#44篠原のゴール下、#1小野の3ポイントシュートで残り4分30秒45-26と点差をつけるが、日立#3小泉のフリースロー・#1高橋のパスカットからの速攻で45-33とされタイムアウトを取る。その後にチームファールによるフリースローでリズムを取り戻すと、#55宮永・#33宋の得点で引き離し60-38で折り返す。

  第3クォーターは前半5分は東芝#34伊藤・#33宋の2mコンビ、後半5分は#55宮永・#7板倉のルーキーコンビが順調に得点する。第4クォーターには#44篠原の連続ゴール下、#1小野の連続3ポイントシュートも出て、終わってみれば2〜4クォーターはいずれも15点差をつけた大勝となった。
(北村美夏)
 

積極的にシュートを打っていった
日立電線#1高橋憲

日立電線・川島ヘッドコーチ
「完敗ですね。オールジャパンに臨むにあたっては、リーグ戦2勝5敗と苦戦していまして、怪我人も2人という状態だったので、リーグ後半戦へのきっかけになればと思っていました。ですが、東芝の高さと言うよりもガード陣のスピードとパワーにやられてしまいました。でも相手が格上ということもあり負けはしましたが、自分達がやらなけらばならないことをやろうとしていたので今後につなげられると思います。これから再開までには、ディフェンスを立て直して質を上げていくこと、走るバスケットを思い切り良くできるようにもう一度走りこむことをやりたいと思います。」


<男子第80回女子第71回全日本総合バスケットボール選手権大会 男子2回戦>
1月3日(月) 会場:東京体育館Cコート

TEAM
 



 
TEAM
 
63
20
1st
22
66
新潟
6
2nd
17
松下電器

15

3rd
11
22
4th
16

スターティングメンバー
新潟:#4長谷川、#10庄司、#12平岡、#15掘田、#25竹田
松下電器:#6永山、#9仲村、#11川面、#14石坂、#31青野

 2回戦唯一のスーパーリーグ同士の対戦は、第1クォーター残り1分20-20と互角の立ち上がりとなる。だが終了間際に松下が決めて22-20とする。そのまま第2クォーター残り6分まで26-24と離れないが、タイムアウト後に新潟のシュートが落ちてしまい、残り3分30秒33-24と差が開く。再びタイムアウトとなるも、直後に松下#6永山の3ポイントシュートが決まり、さらにオールコートディフェンスで新潟が8秒オーバーを取られてしまう。新潟がリバウンドから#25竹田が速攻を決めて26-36とすると、残り2分・残り1分と互いにタイムアウトを取って次のワンゴールを争う。結果、新潟がシュートをちゅうちょしたのに対し松下は思い切り良く3ポイントシュートを放って沈め、39-26松下リードで終える。

  だが第3クォーター、ジャンプボールから新潟#10庄司が決めくらいつく。松下の24秒オーバーを挟んでさらにゴールを上げ瞬く間に1桁差とする。松下はメンバーチェンジをしてリズムを変えようとするが奏功せず、残り3分30秒まで2得点と得点が止まる。その間に新潟が36-41まで追い上げるが、松下にインサイドで盛り返され#31青野のフリースローで41-50とされる。

終盤続けてシュートを決めた
新潟#25竹田
第4クォーター、新潟は再び攻めあぐみ残り6分45秒45-57まで離される。そこから3ポイントシュートで54-59まで追い上げるが、またしても松下#31青野に決められ残り2分30秒58-65とされタイムアウトを取る。残り1分をきっても6点差とそこからが詰められないが、30秒を残して#15堀田が3ポイントシュートのファールを受け、そのフリースローを3投とも決めて望みをつなぐ。だがもう3点が遠く、2回戦敗退となった。
(北村美夏)

新潟・廣瀬ヘッドコーチ
「やはりリーグとは異なりますね。でもそれはどこも同じですよね。言い訳にはなりません。日本人選手だけでも勝ちたかったです。本当に…勝ちたかったです。リーグ期間が伸びたこともあり3回しかオールジャパン用の練習ができなかったので、やってきたことをできたかというとどうかなという感じですね。ディフェンスは相手がシュートを落としてくれたので効果的にできたと思いますが。ゾーンディフェンスはリーグからやってきたものでポジションが変わっても対応してくれました。…本当に(ベスト8を)取りたかったです。何と言っても#4長谷川のノーマークとレイアップが落ちてしまった事が痛かったですね。開幕から4試合はよかったのですが怪我をしてから調子がよくなくて、ここで流れを変えてというのを期待していましたが。でもあとはフィニッシュだけですね。また頑張ります。」

<取材・文 北村美夏、渡辺美香>

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