<男子代表国際試合>
8月7日、新潟市体育館で、男子代表国際試合1戦目が行われた。

オーストラリアNBL優勝チームシドニー・キングスとの1戦目は、高さに手こずり69-76で敗れた。


<男子代表国際試合>
8月7日(土) 会場:新潟市体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
76
26
1st
17
69
 
シドニー・キングス

22

2nd
23
日本
12
3rd
11
26
4th
28

スターティングメンバー
日本:#7五十嵐・#10竹内公・#11網野・#12渡邉・#13古田
シドニー・キングス:#11マーティン・#12シェリダン・#13ウィーラー・#21ケン ドル・#32ナイト

第1クォーター開始直後、シドニー・キングス#21ケンドルにミドルシュートを決められてしまう。しかしその後#11網野のミドル、#7五十嵐のトップからの3ポイントシュートで逆転、さらに#11網野が続けてコーナーからミドルシュートを決め、7-2とリードする。だが、そこからシドニー・キングス#21ケンドルに3ポイントシュートを決められるなど、連続9得点を許し、7-11とされる。日本も粘り、残り4分46秒には#13古田に代わって入った#14伊藤がゴール下の1on1からバスケットカウントを決めて同点とする。しかし、チームファールが5個を超えてしまい、シドニー・キングスにフリースローを与えるなどして、なかなかリードを奪えない。17-20で迎えた残り1分から、シドニー・キングスにスチールからの速攻などで6連続得点され、17-26となって第1クォーターを終える。

第2クォーターは、#15竹内譲の3ポイントシュートで始まるが、すぐにシドニー・キングス#40ムーアに連続でミドルシュートを、さらに#13ウィーラーにもゴール下シュートを決められて、20-32と点差が開く。日本は#15竹内譲が奮闘し得点するも、ターンオーバーが多く、なかなかリズムに乗れない。残り6分を切ってから、#13古田がリバウンドに健闘し、シドニー・キングスのファールが増える。チームファールからのフリースローを決め、さらに#13古田を中心にしたオフェンスで得点し、残り3分56秒には35-40と5点差にまで迫る。その後は日本はファールによるフリースロー、シドニー・キングスはゴール下などで得点し、点差が変わらない。残り10秒にシドニー・キングス#32ナイトのゴール下シュートが決まり、40-48で前半を終了する。

第3クォーター、#12渡邉のゴール下、#7五十嵐の速攻からのバスケットカウントで45-48と3点差に迫る。しかし、シドニー・キングス#11マーティンの連続シュートと#32のゴール下で、45-54と離される。だが、残り3分23秒には#9仲村がドライブインからバスケットカウントで3ポイントプレーをし、51-56とまたもや差を詰める。しかし、そこから日本は攻めきれなくなり、残り1分22秒の#11網野のフリースローも2本ともはずれ、シドニー・キングスに差を広げられて51-60で第3クォーターを終える。

第4クォーターは、開始2分20秒から#7五十嵐の3ポイントシュートや#12渡邉のステップインシュートで58-64と差を詰める。残り4分45秒には#11網野の3ポイントシュート、さらに#12渡邉の速攻で65-68と3点差にまで迫る。しかし、日本はシドニー・キングスのゴール下を止められず、得点を許してしまう。終了間際#7五十嵐がドライブインシュートを決めるも、逆転には至らず、69-76でシドニー・キングスに敗れた。


地元新潟でのプレーとなった五十嵐

HCより合格点をもらった竹内譲

キングスHCが印象的と評した網野
シドニー・キングス ビル・トムリンソンヘッドコーチ
「今日ははじめての試合でしたが、とても有意義なものになりました。今はアテネオリンピックのオーストラリア代表でかなりの選手が抜けている中で、若い選手を育てることが出来ました。日本代表はディフェンスがしっかりしていたので、それを崩せるかどうかが勝敗を分けました。選手では、#11(網野)と#12(渡邉)、そして#7(五十嵐)が印象に残っています。
明日は、日本代表のコーチ陣も今日の結果からいろいろと対策をしてくるでしょう。明日の試合もとても期待しています。」

日本代表 ジェリコ・パブリセヴィッチヘッドコーチ
「今日は一部は満足できましたが、一部は満足できていません。シドニー・キングスは、何故国内リーグで優勝したのかよくわかりるチームでした。非常にタフで、身長も高いし、フィジカルも強いです。よって、今日の私達の課題はリバウンドでした。しかし、何より今日は調子の悪い選手が多過ぎでした。そのため、チームの中でディスバランスが起きました。
しかし、オーストラリアのバスケットボールは世界でもトップレベルです。なので、この試合は“強い相手”と戦う経験が出来る、良いチャンスでした。自分たちよりも彼らの方が経験があり、クオリティも高い部分がありました。スコアはそれほど悪くはないのですが、ゲーム内容がもっと良くないといけないです。
新潟出身の五十嵐選手の成長はいい意味で驚いています。私はあまり選手を誉めるのは好きではないのですが、彼は本当に大きく成長しています。戦う意識がとても高いです。もっとPGとしての力を付けないといけませんが、それには経験が必要です。今日の試合のような経験を重ねていって、良い場面・悪い場面を自分で気付き、覚えていく事が、今後のさらなる成長につながります。彼がこれからもっと高いところへ行けるかどうかは、彼のアンビション次第です。今のところは満足しています。
明日のゲームは、自分たちのゲームスタイルをします。“勝つ”にこだわらず、必要な経験をしていく事を大切にするべきだと思ってます。私たちは゛ショー″のためにプレーしているのではありません。負けるときもあります。大切なのは、最後の1秒まで戦う事です。今日は新潟のみなさん、応援ありがとうございました。」

#13古田キャプテン
「今日は自分たちのプレーができませんでした。良い所もあったけれど、悪い所の方が多かったです。うちはディフェンスのチームなので、70点台に抑えられたのは良かったのですが、最初からもっとしっかりやっていれば、もっと良いゲームが出来たと思います。ただ、悪い中でも、あれだけ出来たというのがあるので、明日は絶対に勝たないといけないと思っています。」

#7五十嵐選手(地元新潟出身)
「今日は40分間、ゲームのリズムを付けていく事ができませんでした。PGとして、そういう所を意識していかないといけないのに、大事なところでミスが出たり、周りを上手く使えていなかったです。ゲームとしては、前半に50失点が良くなかったですね。オフェンスも、シュート率が向こうに比べるとかなり悪かったですし。
明日も同じ相手なので、気を引き締めて、40分間良いゲームリズムで試合ができるように頑張ります。
キリンカップでのMVPは、自分個人ではなく、チーム全体でもらったと思っていますが、3連勝した事は自信になりました。
地元新潟での試合は、JBLのリーグ戦の時と今回とでは、“日の丸”を付けているということで、やはり意識が違います。同世代の外国の選手達には負けたくないですしね。」

<取材 渡辺美香/構成 北村美夏>
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