<男子代表国際試合>
8月8日、新潟市体育館で、男子代表国際試合2戦目が行われた。

オーストラリアNBL優勝チームシドニー・キングスとの2戦目は、終盤の接戦に我慢勝ちした日本がフリースローを確実に決め、77-70で通算1勝1敗とした。


<男子代表国際試合>
8月8日(日) 会場:新潟市体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
70
16
1st
14
77
シドニー・キングス

22

2nd
16
日本
16
3rd
21
16
4th
26

スターティングメンバー
日本:#7五十嵐・#10竹内公・#11網野・#12渡邉・#13古田
シドニー・キングス:#11マーティン・#12シェリダン・#13ウィーラー・#21ケン ドル・#32ナイト

第1クォーター、まずシドニー・キングス#12シェリダンのシュート、続けて日本代表#11網野の連続フリースローで4-2となるが、その後はしばらくどちらも攻め手に欠く。残り5分30秒、#7五十嵐がドライブインからファールを受け、そのフリースローを決めようやく7-4とするも、日本の得点は全てフリースローという状態。残り4分55秒にPGを#8柏木に代えると、パスの回りがよくなり、#6桜井がフリーの3ポイントシュートを決めて10-4とリードする。さらに残り3分10秒には、#6桜井が足を滑らせながらもボールをキープし、そのまま切り替えしてのドライブインでファールを受けるプレーが出るなどし、日本のペースとなりかける。しかしその後、シドニー・キングスが速いオフェンスを展開し、#24グリーンの1on1や#12シェリダンの3ポイントシュートなどで連続得点され、残り45秒には11-16とシドニー・キングスにリードされる。残り30秒に#7五十嵐がトップからクイックで3ポイントシュートを決め、その後のシドニー・キングスの攻撃をしのぎ、14-16として終える。

第2クォーターは、いきなりシドニー・キングス#20バーロウに3ポイントシュートを決められ、リードを広げられる。日本は#12渡邉をコートに入れて巻き返しを図り、#11網野の3ポイントシュートや、#12渡邉のカットインからのシュートで追い上げる。残り8分には#13古田を入れ、インサイドを強化するも、#13ウィーラーや#40ムーアのインサイドを止める事ができず、点差を詰められない。さらにはシドニー・キングス#21ケンドルに連続得点を許し、点差を広げられる。日本はチームオフェンスが上手く機能せず、#10竹内公や#12渡邉の1on1でなんとか得点する。残り2分30秒にPGを#4柏倉に代えるとハーフコートでのパス回しがよくなり、#12渡邉がフリーになって3ポイントシュートを決める。しかし、残り1分を切ってから、シドニー・キングス#20バーロウに速攻からのダンクなどで連続得点され、残り1秒を切って放った#4柏倉の3ポイントシュートも決まらず、30-38とリードを8点とされ前半を終えた。

第3クォーター、シドニー・キングスに#13ウィーラーのオフェンスリバウンドからのシュートで得点される。日本はターンオーバーが多く、オフェンスが上手く組み立てられない。しかし、シドニー・キングスも#21ケンドルがフリースローを2本ともはずすなどし、波に乗れない。開始から2分以上が過ぎてから、#15竹内譲がクイックでのミドルシュートを決め、さらに、#7五十嵐・#12渡邉がドライブインシュートでファールをもらい、そのフリースローからの得点で、35-40と5点差とする。しかし、シドニー・キングスのインサイドでのパワープレーを止められず、またもや、点差が開く。残り5分34秒、PGを#4柏倉に代えるとすぐに、#12渡邉へのナイスアシストで、渡邉が3ポイントジュートを決める。しかしシドニー・キングスにも連続得点され、点差が縮まらない。ここから#12渡邉が奮起し、3ポイントシュートやドライブインでファールをとるなどし、43-51と点差を1桁にする。その後のシドニー・キングスのオフェンスで3秒オーバータイムなどのミスが出て、試合の流れが日本に傾く。残り1分40秒に#6桜井をコートに戻すと、その桜井がドライブインからファールをうけ、そのフリースローを2本とも決める。さらに#10竹内公のゴール下などで日本が連続得点し、シドニー・キングスの得点を最後の1分30秒間無得点に抑え、51-54と3点差にまで追い上げる。

第4クォーター序盤は点の取り合いとなり、3点を追う日本はなかなか点差が詰められない。しかし、残り3分40秒から#13古田が連続でフリースローをそれぞれ2本とも決め、65-66と1点差とする。残り2分35秒には#12渡邉がウィングからの3ポイントシュートを決め、68-68と同点とし、さらに、厳しいディフェンスでのスティールから速攻を決め、70-68と逆転に成功。その後#24グリーンにドライブインシュートを決められ、再度同点とされるも、日本はディフェンスで粘り、シドニー・キングスになかなかシュートまで行かせず、24秒オーバータイムをとる。集中が途切れたシドニー
・キングスが日本の速い攻撃にファールを連発し、それらのフリースローを#7五十嵐・#12渡邉・#6桜井らがきっちりと決め、77-70と7点差をつけて、日本が勝利した。


流れを変えるプレーをした柏倉

転びながらもボールキープする桜井

ゴール下で粘りを見せた古田

シドニー・キングス ビル・トムリンソンヘッドコーチ
「今日の試合は体力的にもきつく、日本のシュートはとてもよく決まっていました。
チーム内のことですが、昨日#4カーター選手の祖父がお亡くなりになり、皆喪章(左腕に黒いテープ)をつけてプレーしました。カーター選手は少し落ち込んでいた様子もみえました。
このチームは、始動し始めてまだ3週間しか経っておらず、そういう意味で、日本代表とは準備が違っていました。しかし、我々も最後までアグレッシブにプレーしようと頑張りました。この大会に限らず、これからもっと環太平洋地域の交流を盛んにし、これから新しい活動等行えるようになると、さらにお互いにいろいろと深めていく事ができるように思います。」

日本代表 ジェリコ・パブリセヴィッチヘッドコーチ
「後半に関しては、今日も昨日も同じレベルで戦えましたが、昨日はそこでミスが出ました。しかし、今日は-10点から+7点まで我々は賢いプレーをする事ができました。特に今日は竹内公輔・竹内譲次・桜井という若い選手が素晴らしいプレーをしました。そして皆が自分の役割を果たしました。このチームは、チームとして機能し、プレーしていく事が大切です。そしてそれが勝つことにつながっています。しかし時には誰か1人の出来が良い事から勝利を呼び込む事もあります。キリンカップでは五十嵐でしたが、今日は渡邉が素晴らしいプレーをし、私は大変満足しています。今日はスタートに桜井を使いましたが、私は各試合で若い選手にチャンスを与えるようにしています。今日は桜井にそのチャンスを与えました。
(残り30秒を切ってから、リードしながらも2回タイムアウトをとったが)今のこのチームは、まだまだ多くの勉強が必要なのです。状況を見て、判断する事、それらを指示しました。特にファールに行く事を。今日はそれらがとても上手くいきました。スコアや時間を見ながら、状況判断し、ファールする事を学ぶ事ができました。」

#7五十嵐選手(地元新潟出身)
「今日も前半は昨日のようにシュートミスが多く、あまり良くなかったのですが、後半は出来ることを一生懸命やろうと思って入っていけたので、それが結果につながりました。スピードは自分の持ち味なので、上手くプレーの中で役に立てるようにと思ってやっています。昨日の敗戦後は、気持ちを切り替えて、また新しいチームとやるような気持ちで試合に臨もうと、選手たちみんなで話しました。」

<取材 渡辺美香/構成 北村美夏>
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