<男子代表国際試合>
8月10日、東京の代々木第2体育館で、男子代表国際試合3戦目が行われた。

チャイニーズ・タイペイSBL優勝チームユーロン(裕隆)・ディノスとの1戦目は、ユーロンのオフェンスを機能させず、外からのシュートを決めて大勝した。
11日に第2戦が行われる。

ユーロン(裕隆)・ディノス
ユーロンの選手の中には、ナショナルチームとしてジョーンズカップに出場していた選手も。#3チェンシンアン、#4チェンウェンティンで、#3チェンはMVPにも輝いた。
若いチームであり、スタートガードを務める#6リィショウリン、インサイドの#4チェンウェンティン、そしてシューター#15チョウシユアンはいずれも20歳。エースの#3チェンシンアンも、24歳ながらNBA・キングスのトレーニングキャンプに招待されたり、来日も5度ほどあるなど実績がある。


<男子代表国際試合>
8月10日(火) 会場:代々木第2体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
62
10
1st
24
92
ユーロン・ディノス

14

2nd
20
日本
13
3rd
24
25
4th
24

スターティングメンバー
日本:#8柏木・#11網野・#12渡邉・#13古田・#15竹内譲
ユーロン:#3チェンシンアン・#4チェンウェンティン・#6リィショウリン・#13ウェイウンタイ・#15チョウシユアン

第1クォーター、先取点こそユーロン#13ウェイにミドルシュートで決められたものの、その後ユーロンのオフェンスを機能させず、しばらく無得点に抑える。逆に日本は#8柏木の3ポイントシュートや、#11網野のドライブインなどで得点を重ね、11-2とリードする。残り3分40秒にユーロンは一度下げたエース#3チェンを再びコートに戻すが、日本はタイトなディフェンスでユーロンにチームオフェンスを組ませない。最後まで着実に得点を重ね、#8柏木のブザービーターとなるミドルシュートも決まって24-10と14点のリードで終える。

第2クォーターも勢いそのままに#8柏木がミドルシュートを決めるも、その後のオフェンスの流れが少し鈍ると、すぐさまPGを#7五十嵐に代える。すると、ユーロン#3チェンに1on1からのドライブインシュートを決められるも、日本は#12渡邉・#11網野のシュートで得点し、32-12とさらにリードを広げる。ここからユーロンがディフェンスをゾーンに変えると、日本は攻めあぐね、なかなかシュートに持ち込めなくなり、ペースの乱れた日本はユーロンに連続得点を許してしまう。残り2分にタイムアウトを取ると、その後ユーロンがディフェンスをマンツーマンに戻す。日本は#6桜井の速攻や#7五十嵐の3ポイントシュートで得点、最後の3分あまりのユーロンの得点を#9チュウのフリースローのみに抑え、44-24と20点差にして前半を終える。

第3クォーター、パスの回りの良い日本は、フリーの3ポイントシュートを量産、6分間で#7五十嵐の2本を含む4本の3ポイントシュートなどで、59-29と大きくリードをひろげる。残り3分を切ってからユーロン#15チョウの積極的な攻めに連続得点を許すが、日本も#6桜井の3ポイントシュートなどでリードを守り、68-37と31点差で第3クォーターを終える。

第4クォーター、ユーロン#15チョウに3ポイントシュートなどで連続得点を許してしまう。その後はどちらのチームも若い選手が活躍し、点の取り合いとなる。このクォーターはほぼ互角の展開となるも、ゲームは終始日本がリードし、92-62と大差をつけて日本が勝利した。


スタートで出場の柏木

4本の3Pを含む17得点の仲村

初ゴールを3Pで決めた西塔
ユーロン・ディノス リィ ユンクンAコーチ
「日本の素晴らしいディフェンスのプレッシャーで、我々のチームが独自に持っているオフェンスのタイミングがつかめませんでした。また、我々は先にジョーンズカップ(7月24日〜8月1日まで)を終えたばかりで、選手の体力的にも問題があったと思います。今日、#3チェン選手のプレータイムが少なかったのは、彼のコンディションがあまり良くないことと、今日の彼がワンマンプレーになっていたためです。 実は本来ならジョーンズカップで今シーズンは終わる予定で調整をしていましたので、選手たちは非常に疲労困ぱいしていますし、なかなか本来の調子が出ませんでした。 台湾ではバスケットボールは野球と並ぶ人気スポーツで、リーグ戦もほぼ毎試合TV放送され、観客も8割以上が埋まり、みなさん熱狂的な声援を送ってくれています。」

日本代表 ジェリコ・パブリセヴィッチヘッドコーチ
「(9日の非公開だったvsユーロン戦を含め)4試合連続の試合ですが、皆よくやりました。特にディフェンスは素晴らしいプレーが出来ていました。これは4ヶ月間非常にいい形で練習が出来てきた成果です。これらは2006年に通じるものです。今回の6連戦もその一環です。とくに精神的なコンディションを考えることを学びます。それはとても大切なことなのです。」

#13古田選手
「相手が変わろうとも、やる事は変わりません。今日のディフェンスはスコア的にはいいのですが、もう少し集中力を維持してやっていれば、もっといい結果になっていたと思います。この後、練習試合を含め2試合ありますが、いい形で終われるように頑張りたいです。」

#7五十嵐選手
「今までやってきた事をやっていこうという事で試合に臨みました。あと2試合もこれまで通り、しっかり相手にプレッシャーをかけてやっていきます。」

<取材 渡辺美香/構成 北村美夏>
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