<第1回スタンコビッチカップ>

 11月25日スタンコビッチカップ第5日目、日本は予選ラウンドの最終戦となるフィリピンとの試合を行った。攻守ともにアグレッシブにプレーする日本はスタートからペースを握ると、最終クォーターフィリピンの必死の攻撃に追い上げられるも点差を保ち、106-46で勝利した。しかし、得失点差で上位リーグ進出はかなわなかった。日本は明日クウェートと対戦する。
 予選ラウンドの結果は、上位に進むのがAグループからチャイニーズタイペイと韓国、Bグループからはカタールとシリアとなり、5〜8位決定戦がAグループからインドとクウェート、Bグループから日本とフィリピンとなる。日本は残り2試合を全勝し5位を決めたい。

写真:チームハイの19得点を挙げた#11網野


<第1回スタンコビッチカップ 予選リーグ>
11月25日(日) 会場:台北市立体育学院体育館

TEAM
 



 
TEAM
106
31
1st
5
46
 
日本
28
2nd
13
フィリピン
(2勝1敗)
23
3rd
7
(0勝3敗)
24
4th
21
 


スターティングメンバー
日本:#8柏木・#9中村・#10網野・#11網野・#14伊藤
フィリピン:#5Rer・#6Ilad・#7Apat・#11Santo・#12Bara

coming soon


先頭に立って速攻に走る#13古田

序盤の流れを作った#8柏木

インサイドの強さが戻った#14伊藤

日本 パブリセビッチヘッドコーチ
「昨日我々は19点差以上をつけて勝たなくてはいけなかったのですが、できませんでした。しかし、アジアでトップレベルに入るカタールにあれだけやれたことはこのチームにとっていい自信につながったと思います。予選の結果にあまり影響のない今日のゲームはとにかく次につながるまじめなゲームをするように心がけました。相手のレベルは問題ではありません。自分たちのプレーをしっかりとやっていくことが必要なのです。今日は多くの選手がそれができていました。一番素晴らしかったのは網野です。彼の調子が戻ってきたことはこれからのゲームに大きいです。今日は仲村もよかったですし、伊藤がとてもよく頑張りました。そして全員がいいディフェンスをし続けることができました。それでフィリピンはほとんど自分たちのオフェンスができていませんでした。昨日の試合でゾーンディフェンスが上手く責められなかったので、今日の練習ではそこをやりました。今日のフィリピンもゾーンを少し使ってきましたが、まだまだ攻めが十分ではないですね。しかし選手たちは練習やゲームを通して自分たちでプレーを考え、修正していくことができています。
結果として上位には残れませんでしたが、これはこの大会のシステム(スケジュールなど)のこともあってアンフェアではなかったと思っています。しかし、このチームにとってはとてもいい経験になっています。チームの状態もよくなっていますので、残りを全て勝って5位にならないといけないです。」

<Pick up!> 日本・#7五十嵐圭選手


「こちらに来て1週間が経ちますが、体調はしっかり意識して管理していますから大丈夫です。海外での体調管理などはやはり6月の長いヨーロッパ遠征の経験が活かされていますね。」

まずは笑顔でそう語る。しかし、急遽派遣が決定されたこの大会、戸惑いもあった。
「今回の大会は本当に1週間前くらいに会社やJBLの方から聞きました。もうリーグも始まっていましたし、正直切り替えが難しかったところもありましたが、まず大前提の「5位以内」というはっきりした目標もありましたし、やはり出るからには優勝も狙いたいと思っていたので、モチベーションは問題なかったです。
しかし実際に合宿が始まってみると、これまでみんなそれぞれ自分たちのチームでやっていて、代表のチームとは違うので、なかなかしっくりこないこともありましたが、それも3日間の合宿の中で少しずつ少なくなってきました。」

チーム状態が十分でないままに臨んだ第1戦。日本はシリアに大敗をきす。
「シリア戦では本当に全然ダメでした。それはオフェンスもディフェンスもです。なにより入り方がとても悪かったです。それは決して相手を甘く見ていたわけではないのですが、ただ気持ちの持ち方が悪かったという感じです。みんなが同じ気持ちでプレーできていなかったです。国際大会の難しさを感じました。」
その2日後、日本は素晴らしいディフェンスで強国カタールに勝利する。
「1戦目の敗戦後は落ち込まなかったといったら嘘になりますが、それよりも「もう負けられない」という思いの方が強かったですし、踏ん切りがついて気持ちの面で全然違う形で次のカタール戦に入ることができました。カタール戦も決してすごく調子がいいという訳ではなかったのですが、気持ちの面で相手を上回ることができていたと思います。カタールに対しては若くて強いという意識はありましたが、特別それでプレッシャーになるようなことはなかったですね。シリア戦の出だしが悪かったのでとにかく出だしをしっかりということは意識していました。あとはやはりディフェンスですね。昨日(24日)のディフェンスはかなり今年の夏の状態に近づいてきました。
上位に行くためには昨日の試合で19点以上の点差で勝たないといけなかったのですが、そういうことはコーチの方たちからも試合前には言われませんでした。みんな薄々はわかっていたのですが試合後も特にはっきりしたことはなくて、今日の朝のミーティングで言われました。上位にはいけませんでしたが、5位はとりにいかないといけないので落ち込んでいられません。残りを全部勝つつもりでいきます。なので今日もモチベーションは落ちることがなくしっかりやることができました。」

「代表の練習で特に学んだことは「ミスを少なくすること」です。PGとして流れを作っていくためにも、些細なパスミスでもとても大きいことがよくわかりました。
去年のアジア大会の直前にA代表に入れてもらえたのですが、リーグのトップ選手たちと一緒に練習できたことでスムーズにスーパーリーグに入ることができたように思います。そして今年は4月からの代表の活動のなかで6月のヨーロッパ遠征や、キリンカップなどとてもいい経験をさせてもらって、2年目ということもあってリーグにも去年よりも余裕がもてて、前よりまわりが見れるようになってきていると思います。」

コートを風のように走り抜けるそのプレーでここ台湾でもファンやメディアの注目を集める。
「台湾はファンの人が積極的で写真とか言ってこられますが、こうして海外でも応援してもらえるということはやはり励みになってうれしです。日本でもそうしてどんどん言ってきてもらっていいと思いますね。そういうものがあることでよりがんばることができますからね。」

 
(渡辺美香)

<第1回スタンコビッチカップ 予選リーグ>
11月25日(日) 会場:台北市立体育学院体育館

TEAM
 



 
TEAM
94
24
1st
29
75
韓国
25
2nd
14
チャイニーズ・タイペイ
(2勝1敗)
18
3rd
19
(2勝1敗)
27
4th
13




<第1回スタンコビッチカップ 予選リーグ>
11月25日(日) 会場:台北市立体育学院体育館

TEAM
 



 
TEAM
-
-
1st
-
-
クウェート
-
2nd
-
インド
(0勝3敗)
-
3rd
-
(2勝1敗)
-
4th
-


<取材・文 渡辺美香>

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