<JBLファイナルレビュー>

JBLでは、3月20・21・23日に、東京の代々木第2体育館で2戦先勝方式のファイナルを行った。アイシン精機(リーグ1位)ー東芝(リーグ2位)の組み合わせとなった第1戦、アイシン精機が持ち味を発揮し王手をかけるが、第2戦は東芝が驚異的な粘りを見せ延長を制した。勝った方が優勝となる第3戦も、終始一進一退の攻防となった。 



<スーパーリーグファイナル アイシン精機vs東芝>
3月20日(土) 会場:代々木第2体育館


TEAM
 



 
TEAM
78
24
1st
16
69
 
アイシン精機
20
2nd
20
東芝
(1勝)
20
3rd
20
(1敗)
14
4th
13

第1クォーター、アイシン精機は#32ヘンダーソンのバスケットカウントから始まり、#9 トーマスの3ポイントシュートも決まり残り6分13−5と先行する。東芝が流れを 取り戻そうと取ったタイムアウト直後に東芝のシューター#51北がフリースローを2本とも落とすツキ もあり、守っても東芝#5ルイス、#34伊藤のインサイド陣に仕事をさせず、この クォーターを24−16とする。第2クォーターは互いにベンチメンバーが持ち味を出し、 44−36と点差をキープして折り返す。

後半も立ち上がり#6後藤、#7外山のシュートで先手を取り、残り6分54−36とリードを 広げる。東芝の2−3ゾーンに少し攻めあぐねるも、64−56と点差は変わらない。 しかし第4クォーター、激しさを増した東芝のディフェンスにてこずり、シュートが 落ちたところを得点につなげられ、残り5分30秒68−62とされる。この後6−4点差の 攻防が続くが、ベンチスタートの#0小宮がノーマークのシュートを確実に決めて 75−64と再び2桁差とすると、東芝のフリースローミスにも助けられ逃げ切った。



<スーパーリーグファイナル アイシン精機vs東芝>
3月21日(日) 会場:
代々木第2体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
72
10
1st
13
75
 
アイシン精機
20
2nd
18
東芝
(1勝1敗)
22
3rd
15
(1勝1敗)
13
4th
19
 
7
OT
10
 

東芝は第1クォーター、1戦目ファールトラブルで役割を十分に果たせなかった#34伊藤がゴール下でリバウンド、ダブルチームと動き、アイシン#32ヘンダーソンに楽なシュート を打たせない。互いに立ち上がりから激しいディフェンスを見せ、13−10と ロースコアの展開になる。第2クォーターは前日に続きゾーンディフェンスを取り入れる が、アイシン9#トーマスに3ポイントシュートを決められ残り2分30秒25−30とリードを 許す。しかし、この後#51北、#6クラインシュミットが確実にフリースローを決め、 前半を31−30とわずかながらリードして終える。

第3クォーターは、アイシン#6後藤にダブルチームのスペースを突かれたり、アイシン#32ヘンダーソンをうまく生かされるなどつながれ、46−52とリードを許す苦しい展開。 しかし第4クォーター、堅守から速攻、3ポイントシュートにつなげ残り8分で51−54と し、さらに#51北のシュートで1点差に詰め寄る。この後互いに24秒ブザーが鳴る ぎりぎりまでシュートを打てないディフェンスを展開するが、残り2分アイシン#9トーマス に3ポイントシュートを決められ55−59とされてタイムアウトに追い込まれる。しかし 点差を詰められず、5点差で残り1分を切るが、前から当たった#51北がライン際で ボールを得て、#6クラインシュミットがそれをゴールにつなげ残り50秒59−62とする。 しかしアイシンのベテランガード#2佐古にレイアップを返され、さらにチームファール 数を見ての賢いファールをされて速攻を止められるが、そのスローインから#8節政が ファールを受けながらも意地で3ポイントシュートを決める。そのカウントワンスローは 外れるが、#5ルイスがリバウンドを死守し、それをコーナーでフリーでいた#51北が 3ポイントシュートにつなげて残り10秒で65−64と逆転する。しかしその横をアイシン #2佐古がすり抜け、東芝は痛恨のファール。しかし、この2投目が外れ、65−65で延長に もつれこんだ。

延長は、互いにフリースローを確実に決め、残り2分半69−67とわずかなリードで進む。しかし残り1分、アイシン#32ヘンダーソンの3ポイントシュートで71−70とされ、さらに#6クラインシュミットが5つ目のファールをバスケットカウントで取られて逆転されてしまう。しかしタイムアウトあけの最後の攻撃で、残り7秒#51北が劇的な3ポイントシュートを決め、激戦を制した。



<スーパーリーグファイナル アイシン精機vs東芝>
3月23
日(火) 会場:代々木第2体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
81
15
1st
16
78
 
アイシン精機
22
2nd
20
東芝
(2勝1敗)
21
3rd
17
(1勝2敗)
23
4th
25

第1クォーター立ち上がりから、互いに中・外とも激しいディフェンスを展開し、残り4分30秒でも5−5とロースコアとなる。東芝は、そこから速攻の3ポイントシュートなどで12−7と抜け出すが、アイシン#32ヘンダーソンに連続得点を許して16-15とする。第2クォーターは、アイシン#2佐古・#5佐藤にツーガードで仕掛けられるが、点差が詰まる度に#5ルイスが体を張り、残り1分30秒36-30とリードする。しかしその後、24秒ぎりぎりまで追い込むもアイシン#5佐藤に体勢を崩しながらのシュートを決められてしまう。さらにボールが審判に当たってラインを割らないアンラッキーもあり、それをアイシン#5佐藤に再び体勢を崩しての3ポイントシュートにつなげられ、タイムアウトを取るが最後の攻撃をスティールされ36-37とリードを許す。

第3クォーターは互いにワンゴールずつ重ね、55-58と息詰まる展開となり、第4クォーター残り5分でも65-67と譲らない。しかしそこから、アイシン#32ヘンダーソンのフリースローで残り2分69-73とされると、頼みの#51北のシュートも短く、#6クラインシュミットが4つ目のファールを取られてしまいタイムアウトを余儀なくされる。さらに残り1分を切って、アイシン#2佐古にバスケットカウントを決められ71-78と決定的な差をつけられてしまう。しかしファールゲームで粘り、#5ルイス、#51北が執念のロングシュートを決めて、76-79で残り6秒。東芝は前から当たってアイシンからボールを奪うが、#1小野がワンドリブルついて放ったシュートは2ポイント。残り0.4秒でアイシン#2佐古に何とかファールをするが、フリースローを2投決められ、力尽きた。

*シーズンMVP: 後藤 正規(アイシン精機)
*ベスト5:佐古 賢一(アイシン精機)
       後藤 正規(アイシン精機)
       折茂 武彦(トヨタ自動車)
       デビット・ブース(松下電器)
       ジェイアール・ヘンダーソン(アイシン精機)
*ルーキーオブザイヤー:
五十嵐 圭(日立)
*コーチオブザイヤー: 鈴木 貴美一(アイシン精機)

<取材・文 北村美夏>
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