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2月5・6日、JBLは日本リーグ11週目を代々木第2体育館他で行った。
新参入の大塚商会が先週に続きワンゴール差の敗戦で6連敗となった。さいたまは首位をキープ、石川も1点差で4敗を守った。


<日本リーグ第11節>
2月5日(土) 会場:代々木第2体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
85
25
1st
25
83
 
豊田通商
18
2nd
16
大塚商会
 
19
3rd
30
23
4th
12


振り幅の大きい展開 チームとしての経験の差が勝敗分ける


スターティングメンバー

豊田通商:#3矢野、#5山田、#12竹原、#32ミルホーランド、#45マッキー
大塚商会:#1清水、#12高岡、#13安齋、#51野尻、#52佐藤

 豊田通商は#45マッキーのバスケットカウントで先制する。さらに#3矢野・#12竹原が速い展開をつくり、後手に回った大塚商会はオフェンスを組み立てられず開始1分半でタイムアウトとなる。その後#52佐藤のシュートでやっと2-6とするが、速攻を決められ残り6分4-12と離される。ここで#15御手洗、さらに残り5分にはインサイドの#8大井を投入し状況の打破をはかる。すると豊田通商がインサイドの1人を#20岩田に代えたのを機に落ち着き始め、#12高岡の3ポイントシュート・バスケットカウントが決まり4-17から13-17とする。ここでコートに戻った豊田通商#32ミルホーランドにミスマッチを突かれるが、豊田通商#3矢野がゴールしたあとのボールをつかんでテクニカルファウルとなり、このフリースローを#13安齋がきっちり2投決める。その後の攻撃も粘ってフリースローを得て2投決め、
18-19と詰め寄る。この後2本続けて決められ18-23となるが、残り40秒に#12高岡が3ポイントシュートを決めてガッツポーズが出る。さらに高い位置でのパスカットから速攻を決め23-23と同点とする。豊田通商#1恒岡に速攻を返されるが、残り5.8秒で#15御手洗がスピードで運びそのままふわりと浮かせたレイアップを決めこのクォーターを25-25とする。

  第2クォーターは大塚は#7内山のバックドアなどイージーシュートを作れるようになるが、豊田通商は外からのシュートを決め残り5分33-37とじりじりと離し、大塚のタイムアウトとなる。豊田通商#32ミルホーランドに寄ってスティールからの速攻などでついていくが、豊田通商のピックロールからのバスケットカウントや合わせのシュートなどのようにチームとして組み立てられず、残り1分30秒37-41と点差は変わらないながらもう1度タイムアウトを取る。その後#52佐藤がゴール下を決めるが、タイトなディフェンスを見せていた#8大井が3つ目のファールでベンチに退かざるを得なくなる。だが豊田通商#45マッキーがこのフリースローを2投とも落としてくれ、終了間際には#12高岡が決め41-43と2点ビハインドで終える。

 第3クォーター大塚は引き続き豊田通商のツインタワーに苦しむが、#51野尻の中・外でのシュート、#1清水の速攻・フリースローで1点差の攻防を続ける。そして豊田通商のインサイドへのパスやハイローのロブパスをカットし始め

豊田通商#3矢野
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ると、そこから速い展開に持ち込んでファールを得て、残り3分20秒60-56と逆転して豊田通商のタイムアウトとなる。だが豊田通商は#1恒岡・#45マッキーのリバウンドシュートが落ち、そこから大塚#15御手洗・#52佐藤の速攻につなげられ残り2分65-58と差が開く。さらに残り35秒大塚#8大井がフックシュートを決め71-60と一気に2桁差とするが、その直後に豊田通商#45マッキーに4つ目のファールを取られてしまい、フリースローを2投とも決められ71-62で終える。

  第4クォーター、大塚は#15御手洗のカットインで始まるが、豊田通商#7上坂の3ポイントシュートなどで粘られる。するとオフェンスでもなかなかシュートに持っていかせてもらえなくなり、残り7分50秒75-69でタイムアウトとなる。この後豊田通商#20岩田、大塚#52佐藤のシュートで77-72となってからしばらく点が止まるが、大塚のパスミスから豊田通商#32ミルホーランドにバスケットカウントを決められた残り5分再び大塚のタイムアウトとなる。だがその後のワンスローを決められ、満を持してコートに戻した#8大井がこれも代わったばかりの#45マッキーに5つ目のファウルをしてしまい4分を残してベンチに下がる。そしてそのスローインから豊田通商#12竹原のカットインが決まり、77-77の同点となる。だが大塚#13安齋がすかさず返し、豊田通商のフリースローミスに助けられ81-78とリードを保つ。だがスローインの走り込みで#52佐藤がオフェンスファールを取られ、残り2分タイムアウトとなる。

  この後のプレー、豊田通商は#7上坂が3ポイントシュートを決め振り出しに戻したのに対し、大塚はエアーボールとなる。さらにその後インサイドへのパスをカットし1on1に持ち込むもさばきどころがなく、再びボールを奪われその速攻を止めたファールがアンスポーツマンライクファールとなる。だが豊田通商#12竹原がこれを1投落とし、その後のプレーでも#7上坂からの山なりのパスを#3矢野が取りそこねてラインを割り、大塚が望みをつなぐ。残り45秒1点ビハインドで#15御手洗がゴール下に持ち込むが、豊田通商#32ミルホーランドのこの試合5本目のブロックショットにあう。そのルーズボールからの速攻を#1清水が何とかファールで止め、残り28.7秒で最後のタイムアウトとなる。この後のフリースローを豊田通商#7上坂が2投とも決め81-84となって大塚は#13安齋に託すがタイトなディフェンスにドリブルをミスしてしまう。そのルーズボールから#1清水が3ポイントシュートを放つがエアーボールとなり、そのリバウンドにいった#51野尻が残り11秒で再びアンスポーツマンライクファールを取られる。これを豊田通商#3矢野が1投落とし、大塚#1清水がレイアップを決め83-85とするが残り4.2秒しかなく、ボールを取りかけるもルーズボールは豊田通商#3矢野に出て逆転負けとなった。
(北村美夏)
豊田通商・森コーチ
「今日のうちのターンオーバーは20ですか(スタッツを確認しながら)。これを10ちょっとに抑えなければいけませんね。それからフリースロー。うちは3・4年ずっと良くなくて、選手もそれをプレッシャーのように感じているのかなかなか決められないですね。(成功率が)55%ではこういう競った試合だとつらいのでちょっと改善しないとですね。リバウンドも外国人選手が2人いるにしては取れていない。特に3Qで取れなくて、相手にセカンドショット・サードショットを許し30点も入れられてしまいました。うちはもともと20点くらいに相手を抑えることを目標にしているチームなんです。2クール目に入って点が取れるようになったので、相手を70点台、できれば60点台に抑えるのが目標なんですができていない。本当に30点取られるなんて久々ですよ。

悪い時はボールが回りませんね。1・2・3番の連携があまり良くない。とても勝ったというゲームではないです。自作自演の情けないゲームだとさっきロッカーに引き上げる時に言いましたよ。(ガード陣の連携の良くなさは新メンバーがまだかみ合っていないのか)いや、先週も3Qまでは良くなかったのですが4Qはできた。気持ちが合えばできるんですよね。今の若い子は、というとおじさんみたいですが(笑)、まとまった時はできるのに…という感じなんですね。

まぁ、一時10点以上開きながらよくひっくり返しましたよ。#7上坂の3ポイントシュートが効きましたね。上坂はリーグ前は調子が良かったのにいざリーグに入るとガターンと落としていたのですが、今日はあいつに助けられましね。今日の(チームの3P成功率)40%ちょっとはできすぎ(笑)ですね。

後は(大塚#12)高岡にやられすぎですね。つまらないスクリーンプレーで、あんなんに引っ掛かるなんて信じられないです。特に外国人選手が入った時のスクリーンのコミュニケーションが良くないですね。ずっと言い続けてはいるのですが。

大塚さんも負けがこんで苦しいと思います。新参入なのではじめは集中していても長丁場に慣れていないんでしょうね。でもやはりシュート力はありますね。

まぁでも結果は勝ったので。競って負けると(気持ちが)落ちますが、勝ったので暗い雰囲気で帰らなくて済みますし来週につなげられました。この後のさいたま戦に照準を合わせていきます。怖いのは怪我だけですね。」

大塚商会・矢倉ヘッドコーチ
「ここ2試合、いい感じが戻ってきています。3Qのディフェンスからのブレイクが出たところなどですね。開幕の4連勝の後6連敗ですが、そうしたいい時間帯もあるので修正して臨みたいです。

今日は特に相手のオフェンスリバウンドですね。取られすぎて向こうに流れが行ってしまって苦しい展開になってしまいました。

後は試合中の約束事をきちんと整理してやっていかなければと思います。流れはいい感じになってきているのでこれから頑張ります。」


<日本リーグ第11節>
2月5日(土) 会場:所沢市民体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
96
21
1st
15
60
 
さいたま
20
2nd
9
東京海上日動
 
25
3rd
15
 
30
4th
21



<日本リーグ第11節>
2月6日(日) 会場:松任総合運動公園文化体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
82
15
1st
19
81
 
石川
21
2nd
20
日立電線
 
23
3rd
25
 
23
4th
17

<取材・文 北村美夏>
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