<李相佰(りそうはく)杯>
5月16日、釜山の金井体育館で、日韓の学生代表の定期戦・李相佰(りそうはく)杯が行われた。
最終3戦目の今日は、男女とも接戦となった。女子は第4クォーターに逆転され1点差の惜敗、男子はコンスタントに得点を重ね初勝利をあげた。
この結果、男女とも引き分け(1勝1敗1分け)となったが、規定によりビジターチーム・日本のアベック優勝となった。


<第27回李相佰(りそうはく)杯 女子3回戦>
5月16日(日) 会場:金井体育館(釜山)

TEAM
 



 
TEAM
 
67
16
1st
22
68
 
日本
19
2nd
11
韓国
 
19
3rd
17
 
13
4th
18
 

スターティングメンバー
韓国:#4LIM HYE KYUNG、#7PARK SOON YANG、#9KO HYE JUNG、#11LEE SUN HYUNG、#15KOAK SUN JA
日本:#4長南、#9野田、#10松尾、#13名木、#15鈴木

第1クォーター、韓国#15に中から、#7に外から攻められ先手を取られる。日本も#13名木の3ポイントシュートや#15鈴木のインサイドなどで追うが、5分過ぎからさらに連続得点を許し、11-22と差がひろがる。終盤、#13名木の速攻でのバスケットカウントなどで何とか点差を縮め、このクォーターを16-22とする。

第2クォーターも#13名木を基点に攻め続け、残り5分には26-24と逆転に成功する。その後は韓国#7と日本#9野田が3ポイントシュートを決め合うなど一進一退となる。残り2分、日本は#6山本、#15鈴木が続けてミドルシュートを決め35-32とする。しかし最後に韓国#11にフリースローを与えてしまい、35-33とわずかにリードして折り返す。

後半立ち上がりはどちらも譲らぬ展開となるが、中盤韓国#11の3ポイントシュートなど続けて失点し39-45とやや離される。しかしここから#9野田の3ポイントシュート、#13名木の速攻などで追撃し、48-45と再び逆転する。日本は#4長南-#15鈴木ラインが機能し、54-50とリードを保つ。

最終クォーター、開始2分で同点となると、それからは決めては決め返す息詰まる展開となる。しかし残り3分、韓国#7にインサイドでバスケットカウントを許し、63-66と苦しくなる。その後どちらも激しいディフェンスを展開して攻めきれず、残り1分を切る。残り35秒、韓国にターンオーバーが出て#4長南がつなげ65-66と1点差にするが、次のディフェンスで痛恨のファール。韓国#7にフリースローをきっちり2本決められ、65-68となる。#8青山があきらめずにドライブを仕掛け残り11秒でで再び1点差とするが、残りの時間韓国にボールをキープされ、1点差で惜敗した。



白井ヘッドコーチ

「残念です。まだまだ詰めが甘いってことでしょう。また出直してきます。 」


<第27回李相佰(りそうはく)杯 男子3回戦>
5月16日(日) 会場:金井体育館(釜山)

TEAM
 



 
TEAM
 
106
23
1st
28
96
 
日本
26
2nd
30
韓国
24
3rd
15
33
4th
23

スターティングメンバー
韓国:#9、#10、#12、#14、#15
日本:#4中川、#5瀬戸山、#6桜井、#12佐藤、#13大宮

第1クォーター、#12佐藤のインサイド、#5瀬戸山の3ポイントシュートなどで残り5分6−15とリードする。しかしそこから韓国#15の連続ゴール、#12の3ポイントシュートなど連続得点を許し、15−16と逆転される。この後途中出場の#11大西、#10長澤の得点でついていくが、終盤ターンオーバーから速攻を決められるなど再び連続得点されて23-28とする。

第2クォーターは韓国#6にジャンプシュートを決められては#11大西が決め返す展開となる。日本はゴールを積極的に狙いバスケットカウントを奪うも、それ以上に韓国に3ポイントシュートなど決められ前半を49-58とリードを許す。

後半は一転、速攻や#13大宮のミドルシュート・ゴール下などで得点を重ね、1点差まで一気に詰め寄る。しかしその後粘られ、第3クォーター残り5分までは点を取り合う展開となる。そこから先に抜け出したのは韓国。連続ゴールを許して、62-69と点差がひらく。しかし日本もディフェンスで粘り、ターンオーバーを誘って速攻につなげるなどくらいつく。残り15秒、#12佐藤のオフェンスリバウンドからのシュートで70-73とし、さらに残り2秒韓国のターンオーバーで得たボールを#6桜井がバックコートのフリースローラインから放つと、それがブザービーターとなって同点で最終クォーターへ。

第4クォーターは、連続得点で73-78と韓国に先行を許してしまう。日本#11大西のインサイド、速攻などで得点するも、韓国#6・#14のシュートが決まりなかなか追いつけない。しかし残り4分30秒、#6桜井がフリースローを得て1点
差とすると、同じく#6桜井がスティールからの速攻でダンクを決め、残り4分ついに逆転に成功する。勢いにのった日本は、#6桜井や#4中川のカットイン、速攻で圧倒し、残り1分で11点差をつける。その後も攻撃の手を緩めず、最後に3ポイントシュートを決められるもリードを守り、106-96で前日の雪辱を果たした。



池内ヘッドコーチ

「勝てました!今日はディフェンス、特にリバウンドをしっかりやるようにしました。相手のドライブもよく止めてくれましたし、ブロックアウトもきちんとできていました。でも、韓国の6番には今日も5、6本かな?やられてしまいましたが…。
オフェンスでは、インサイドが強く向かっていけたのがよかったですね。途中ちょっと弱気になることもありましたが、ちゃんと自分たちで修正してきました。それから、今日はインサイドでハイポストを使った攻撃をしてみたのが効きました。これまでローポスト中心でしたがそれだとスペースが狭くなって詰まってしまっていたし、佐藤の調子が今ひとつだったので。ハイポストとローポストでうまくあわせてやってくれました。
今日は中川に少し疲れが見られましたが、代わりに石崎がよくやってくれました。本当に全員が頑張ってくれたと思います。もともと能力のあるいいチームなのでね。昨日勝たせてやれなかったのはスタッフの責任ですね。
ジョーンズカップでもこのチームでできればいきたいと思ってます。 」

山本アシスタントコーチ

「みんなよく戦った、この一言です。みんなでやろうという意識でリバウンドやディフェンスなど、本当にがんばりました。今日は大西が活躍しましたが、全員が順番にきちんと仕事をしてました。みんなでつかんだ勝利です。」

#4 中川(CAP)
 14p(15日) 6p(16日) 
「キャプテンを務めるのは、バスケット人生の中でこれが2度目なんですが、その時は1回戦でボロ負けしてしまったんです。で、「自分がキャプテンをすると負ける」みたいなのがあって、今回は正直不安でした。キャプテンとして気持ちを盛り上げていくのに、毎日大きなエネルギーを使いましたね。でも、本当に良い経験になりました。昨日はアップが足りなかったと思ったので、今日は準備から音楽を掛けてリラックスできるようにしたり、しっかり体を動かすようにしたりとできることはすべてやりました。やることを十分やらないで負けるのは嫌ですから。結果が出せてよかったです。アウェーでのこの成績は良かったと思います。」

#5 瀬戸山 
0p(15日) 17p(16日)
「今日はとにかく攻め気でいきました。ボールをもらったら攻める!と。勝てて良かったです。」

#6 桜井 13p(15日) 18p(16日)
「今日は最終戦だったので、絶対勝とうってみんなで言っていました。(昨日いためた太ももは)痛み止め飲んでやりました。こんなひどい”モモカン”は久しぶりですね…でも、大丈夫です。(第3ピリオドに、スリークォーター辺りからロング・ブザービーター!)あれは入るとは思わなかったです(笑)。でも、あれで同点で第3ピリオド終われたので入って良かったです。この大会はいい経験になりました。これから忙しくなりますが、頑張ります。」

#7 西塔
11p(15日) 0p(16日)

#8 蒲谷 15p(15日) 5p(16日)
「今日は入りから、昨日の第4クォーターの時のように迷いのない気持ちで、積極的に行きました。それまでは、(大学のチームとは違って)このチームはみんなすごいですから、自分が打たなくても誰かがやるだろうと思ってしまっていたんですね。いい経験になりました。」

#9 熊谷
0p(15日) 0p(16日)
「勝てて良かったです!自分のプレーはちょっと不満足ですが。でも、今日与えられた仕事は果たせたと思います。だからもう少しプレーしたかったですね…。このチームに入って、韓国に来て、何が得られるかなって思っていましたが、得られるものがあったので、それをこれからに活かしていきたいです。」

#10 長澤1p(15日) 4p(16日)

#11 大西 8p(15日) 32p(16日)
「今日はディフェンスリバウンドを頑張ろうと思ってやりました。あとは積極的に攻めること。(この日32得点)強気で行きました。あといいパスが入ったんで(と、隣にいる佐藤を見る)。勝てて良かったです。」

#12 佐藤
5p(15日) 10p(16日)
「1勝はしたい、と思って臨みました。(昨日から)調子が今一つだったのですが、今日はハイポストにあがってスペースをつくって攻めたのが良かったですね。」

#13 大宮
17p(15日) 12p(16日)
「今日は出だしがよかったですね。途中ちょっと(流れが)悪くなりましたが、第3クォーターにまた持ち直せて良かったです。今日はとにかくディフェンスリバウンドをしっかりやろうと思っていました。チームディフェンスが良かったですね。」

#14 石崎
0p(15日) 2p(16日)
「プレータイムが少なかったのでそんなに色々と言えませんが…(笑)。出られたときも、気持ちがいっぱいいっぱいでミスが多かったです。このチームの他の先輩はやはり上手いなって思いました。韓国は当たり等はそれ程でもなかったけれど、チームプレーがすごくて、派手さはないけど、組織できちっとやってくるって感じでした。いい経験になりました。」

#15 菅谷
0p(15日) DNP(16日)
「ベンチで声を出すことを頑張るようにしました。あまり出られなかったのは、経験、技術、全てが足りないのでしょう。自分が出ると足手まといになってたかもしれないし…。でも、このチームでやれて、本当に周りが上手い人ばかりなので、練習に参加しただけでもいい経験になりました。これをまた自分のチームでも活かしていきたいです。」

橋詰マネージャー
「皆で頑張って勝てました。合宿は始めの頃、怪我人が多くてマネージャーと しても大変でした。同時に学連の仕事、もちろん大学もと忙しく、日本にいる時は昼はチームで、夜は学連でと働いてました。体調は・・・もう慣れました(笑)。帰ったら今度は教育実習が地元であるんです。大変ですがまたたくさんのものが得られると思うので頑張ります。応援ありがとうございました。」

<文 北村美夏/データ提供 渡辺美香(スポーツライター初級塾生)>
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