<第28回李相佰(りそうはく)杯争奪日韓学生バスケットボール大会>
日本、男女とも白星スタート 2005.5.6

5月6日、東京の代々木第2体育館で、日韓の学生代表の定期戦・李相佰(りそうはく)杯が行われた。
初戦の今日は、女子は終盤に逆転、男子は残り0.5秒での勝ち越しシュートでともに白星スタートとなった。

7日の第2戦は日本が男女とも接戦を制し最終日を待たずに優勝を決めた。8日の最終第3戦は男女とも韓国が意地を見せ、2勝1敗で終えた。


<第28回李相佰(りそうはく)杯 女子1回戦>
5月6日(金) 会場:代々木第2体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
58
22
1st
15
64
韓国
15
2nd
16
日本
 
10
3rd
12
 
11
4th
21
 

日本、終盤に粘って逆転 韓国は得意の3Pで本調子出ず

スターティングメンバー
韓国:#4LIM HYE KYUNG、#5PARK SOUN YANG、#10KIM SU HEE、#11L
EE SUN HYUNG、#12YANG YOON JU
日本:#6永石、#7平田、#10長谷川、#14鈴木、#15石川

 第1クォーター、韓国は3ポイントシュートとオフェンスリバウンドからの得点、日本は#10長谷川・#6永石の1on1と速攻で残り4分13-11と譲らない。だがこの後中・外と揺さぶられ、15-22と逆転を許す。第2クォーターは開始2分半で#15石川が3ファールと苦しくなるも、#10長谷川の1on1で23-28と差を詰める。しかしミスが続いてしまい、韓国#12YANGの3ポイントシュートで残り2分10秒25-35と2桁差がつく。残り1分をきってから、#12半澤がスティール、1on
1を決めて31-37と後半につなげる。

 だが第3クォーター、韓国#10KIMのリバウンドシュート・#5PARKの3ポイントシュートで31-42と突き放され、日本はたまらずタイムアウトを取る。#7平田が果敢に攻めてつなぐと、韓国は3ポイントシュートを決めきれずリズムを崩していく。日本はリバウンドから#14鈴木・#15石川がインサイドを突き、連続得点で43-47と追い上げる。第4クォーターは韓国#10KIMのバスケットカウント

激しいリバウンド争い
で始まるが、日本#6永石がすかさず3ポイントシュートを返す。その後両者決め合っていくが、残り5分、韓国がバックパスとイージーなミスをしてしまいタイムアウトとなる。日本は#11関根を始めディフェンスで畳み掛け、#10長谷川の1o
n1で1点差として残り3分を切る。韓国は24秒ギリギリに#12YANGの3ポイントシュートに託すが、#15石川がブロックしオーバータイムとなると、これを#11関根がワンドリロングシュートにつなげて57-56とついに逆転する。韓国#5P
ARKにすかさず返されるが、残り1分5秒#15石川が韓国#10KIMを5ファールアウトさせるバスケットカウントを決め、流れを引き寄せる。韓国の3ポイントシュートは外れ、そのリバウンドから#10長谷川がダメ押しすると、ファールゲームのフリースローを#15石川がきっちり決め64-58で逃げ切った。
(北村美夏)

#11関根麻衣子選手(松蔭大・2年)
「ゲームに出ることを聞かされたのは今日でした。聞いた時は嬉しかったです。試合では自分が思っていたよりも早く出番が来てびっくりしました。緊張してしまってなかなか自分のプレーができませんでした。最後の追い上げの時間帯は1番ポジション(PG)をしていたのですが、今までPGの経験はほとんどなかったので、ボールを持っているのが怖くて(苦笑)早くパスを出すようにしていました。終盤ようやくシュートが決まって少し落ち着くことができました。急きょ選ばれての参加ですが、こんなチャンスはそうないと思うので、とてもいい経験をさせてもらっています。」

   


<第28回李相佰(りそうはく)杯 男子1回戦>
5月6日(金) 会場::代々木第2体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
66
21
1st
15
68
韓国
6
2nd
17
日本
19
3rd
12
20
4th
24

残り0.5秒の逆転劇で日本先勝

スターティングメンバー
日本:#4伊藤、#8大西、#11竹内公、#13竹内譲、#15岡田
韓国:#5YANG HEE JONG、#8LEE KWANG JAE、#9CHO SUNG MIN、#11KIM TEA SUL、#12KIM BONG SU

 第1クォーター、日本は#11竹内公・#13竹内譲を始め高さのアドバンテージを持つメンバーでスタートするが、韓国にリバウンドを取られ加点される。さらにシュート後のスローインで5秒オーバーを取られるなどリズムを作れないまま、残り4分50秒1-11とされてタイムアウトを取る。#15岡田が3ポイントシュートを決めると落ち着き、速攻で#8大西がバスケットカウントを得るなど持ち味が出てくる。さらにリバウンドシュートなどで15-19と詰めるが、パスミスからイージーシュートにつなげられ15-21と先行を許す。

 第2クォーター、韓国はフェイクに対して日本選手が我慢して守るようになると詰まり、3ポイントシュートばかりになるがこれを決められない。逆に日本は韓国の2-3ゾーンに対し#9佐藤がうまく攻め残り3分25-27と差を詰める。さらにルーズボールから#7加々美が3ポイントシュートを決め逆転、#14石崎・#4
伊藤の速い攻撃で32-27として折り返す。

土壇場の逆転に大喜び
第3クォーター、韓国の3ポイントシュートが続けて決まり、残り4分#9CHOの3ポイントシュートで37-40と逆転される。日本は#11竹内公がうまくフリースローをもらうが、韓国にも取り返され44-46とされる。第4クォーター、日本はリバウンドから速い展開で48-48と並ぶと、#11竹内公のバスケットカウントで51-48と一気に逆転する。だがすぐさま韓国#11KIMに3ポイントのファールを取られ、きっちり3投決められる。#6NOにもここぞというところで3ポイントシュートを決められるが、#13竹内譲がゴール下、さらに速攻でダンクを叩き込み譲らない。リバウンドから#4伊藤も速攻を決め、残り5分40秒57-54で韓国のタイムアウトとなる。

 すると韓国#8LEEが連続得点、さらにトップから3ポイントシュートを決めて57-61と意地を見せる。日本にオフェンスのミスが出る間に差を開けられるが、残り2分#4伊藤が3ポイントシュートを決めて62-66とつなぐ。この後リバウンドボールを争うが韓国ボールとなり、残り1分10秒で日本はタイムアウトを取る。韓国#11KIMの1on1を#14石崎が守って自ら速攻につなげると、#13竹内譲がスティール。#4伊藤の3ポイントシュートは外れるが、#11竹内公が3度目のリバウンドシュートで押し込み、残り22秒振り出しに戻す。韓国は#5YANGの1on1に託すがこれが落ち、日本は5.8秒を残してリバウンドをキープする。#11竹内公の速攻に持ち込むが、ローポストでのシュートは接触するもファールはなく、残り0.5秒で日本ボールのエンドスローインとなる。日本はタイムアウトを取り、#5大宮を投入。韓国は1度選手がコートにセットしだしてからもう1度タイムアウトを取り、互いに確認を取る。その後、#14石崎がふわりとしたパスを入れると、#11竹内公・#13竹内譲・#7加々美の後ろから走り込んだ#5大宮がアリウープシュート。ボールはリングに何度か当たって入り、逆転で1勝とした。  
(北村美夏)
池内泰明ヘッドコーチ
「なんとか勝てました。最後のところは相手はそのままボールをキープして逃げ切るかと思ったのですが、勝負してきましたね。
ただ、試合序盤相手にオフェンスリバウンドを取られてしまって、それを最後までずっと引きずりました。あれがなければもう少し楽な展開になっていたと思います。でもそこから、前半では岡田の3ポイントシュートなどいい形のオフェンスができましたし、後半はいいディフェンスができて、追い上げて粘ることができました。
(メンバーは)今日はなるべく固定していこうということでやっていましたので、プレータイムに差が出てしまいました。今日の特に後半のような競った状況の中で、途中から出るのはなかなか大変なんです。大宮は出すチャンスを探していたのですが、最後にいい仕事をしてくれて、これで明日からのゲームにもつなげられると思います。
明日からの試合もまずはきっちりとディフェンスをやって、そこから自分たちのペースにしていかないといけないです。」

#4伊藤拓郎選手(拓殖大・4年)
(どんな気持ちで競った展開を乗り切ったか)最初から3連勝しか考えてなかったので、同点では終われないと思ってました。勝つことしか考えていなかったので、第4クォーターに離されかけても強い気持ちで向かうことができました。
第4クォーターに追いついてまた離されたところでは相手の#8に連続で決められてしまったことと、オフェンスリバウンドを取られてセカンドチャンスを与えてしまったことが良くなかったですね。
逆に今日の良かった点は、インサイドの所がハイ・ロー(ポスト)で攻められたことと、序盤(#15)岡田の3ポイントがよく決まって、そういう所で追い上げてチームがまとまっていくことができました。
(自分のプレーとしては)ガードとしてミスばっかりで全然ダメで、浮き足だってしまってパスばかりになってしまいました。カットインやディフェンス、シュートはいけるという手ごたえがありましたが、今日はパスミスが多くてその点が良くなかったです。(PGとしての)経験不足というのは言い逃れですから、自分の状況判断ができていないということです。
(2・3戦に向けて)今日は初戦で相手がどういうチームなのか全然判ってなかったので、今日の反省を明日に活かせるようにしたいです。土日はなるべくたくさんの方に見に来て頂きたいですね。観客が多いほうがやる気も出ますし、気持ちがいいです。そして見に来て頂いた方たちに楽しんでもらえるようなプレーをしたいです。
今日はちょっと(自分は)ダメでしたが、明日はやりますよ!」

   





<取材・文 北村美夏/取材 渡辺美香>
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