<第26回男子ジョーンズカップ>
7月25日、台北で、ジョーンズカップ男子が行われた。
2戦目の日本は、フィリピンに84-68で勝ち、通算1勝1敗とした。
ジョーンズカップは8月1日まで行われる。

<男子ジョーンズカップ>
7月25日(日) 会場:(台北)

TEAM
 



 
TEAM
 
68
18
1st
22
84
フィリピン

14

2nd
20
日本
23
3rd
20
13
4th
22

スターティングメンバー
日本:#4中川・#7蒲谷・#8大宮・#11大西・#13町田
フィリピン:#4・#6・#8・#13・#15

第1クォーターはフィリピン#4のミドルシュートで始まる。だがすぐに蒲谷がトップから3ポイントシュートを入れ返し、さらに中川もウィングから3ポイントシュートを決め、6-2とリードする。その後フィリピン#13・#6に連続得点を許し、6-6の同点となるが、大宮のミドルシュートや、蒲谷に代わって入った瀬戸山のドライブインなどで、12-6と点差を広げる。さらに大宮がオフェンスリバウンドからねじ込み、さらにミドルも決め、18-9と9点差となる。しかし、佐藤が風邪で出場できず、インサイドが苦しい日本はファールがかさみ、フィリピンにフリースローを多く与えてしまう。それらを冷静に決められ、20-18と2点差にまで詰められる。残り32秒、大西のフリースローで22-18となり、その後日本は厳しいプレスディフェンスで守り、そのまま4点リードで第1クォーターを終える。

第2クォーター、この日佐藤に代わってメインのセンターを務める町田がゴール下でシュートを決める。そこからしばらくどちらも攻め手に欠き、開始2分20秒まで得点が入らない。先にフィリピン#7にフリースローを2本とも決められるが、すぐに加々美が1on1からミドルシュートを決め返す。しかし、フィリピン#6・#11に続けてゴール下でシュートを決められ、26-24と2点差にまで迫られる。ここで瀬戸山がドライブインシュートを決め、さらにディフェンスで粘り、24秒オーバータイムをとる。その後瀬戸山の3ポイントシュートなどで、32-26とリードを広げる。残り2分30秒から、フィリピン#8が中川のディフェンスを振り切って3ポイントシュートを決められても、中川もすぐさま3ポイントシュートを入れ返す。さらにフィリピン#8にふたたび3ポイントシュートを決められるが、日本も大西がオフェンスリバウンドからのシュートや、ドライブでファールをとってのフリースローで連続得点し、残り1分12秒で39-32とリードを維持する。その後日本はディフェンスをバックコートから当たるようにし、フィリピンにオフェンスを組み立てさせない。残り22秒には大宮がドライブインからバスケットカウントを決め、その後のフィリピンのオフェンスをターンオーバーに導き、42-32と10点差をつけて前半を終える。

第3クォーター、開始早々フィリピン#13にオフェンスリバウンドを決められるが、日本も町田のゴール下や、スティールからの速攻を中川からパスを受けた大宮がダンクで決め、46-34とする。第2クォーターと同じく、中川がコーナーから3ポイントシュートを決めると、フィリピン#8に同じくコーナーから3ポイントシュートを決め返されるが、さらに中川が今度はトップから3ポイントシュートを決める。開始5分には大宮がまたもや速攻をダンクで決め55-39と点差を広げるも、フィリピンに3ポイントシュートを連続して決められ、さらに、残り3分52秒にはフィリピン#13にミドルシュートを決められ、56-47と9点差まで縮められる。だが雰囲気に慣れてきた大屋が本来の動きからゴール下でファールを取り、フリースローをきっちり決める。フィリピン#5のフリースローをはさみ、再び大屋がフリースローを2投とも決め、さらに菅谷がオフェンスリバウンドからバックシュートを決め、62-50と再び12点差にする。しかし、フィリピン#15にゴール下での1on1を、さらに終了間際#9に3ポイントシュートを決められ、62-55と7点差に縮められて第3クォーターを終える。

第4クォータースタートから大西がミドル・ドライブイン・フリースローと1人で5得点し、67-57と10点差とする。フィリピン#7にゴール下でのシュートを決められるが、日本もすぐに厳しいディフェンスから石崎が相手のボールを奪い、それを中川につなぐとそのままゴール下に走りこんでシュートを決める。しかし、フィリピンにフリースローや、スティールからの速攻を決められて69-62とされ、タイムアウトを取る。するとここから大宮がオフェンスリバウンドを2本、さらにスティールからの速攻をダンクで決め、76-64とリードをひろげる。さらに石崎のドライブインなどで79-66とする。その後はどちらもファールが増え、交互にフリースローをする形となる。残り1分を切ると、日本はオフェンスで時間を使い、ボールをキープする。さらに残り30秒を切って、24秒オーバータイムぎりぎりで大屋が3ポイントシュートを決め、最後は84-68と16点差をつけて、この大会初勝利を決めた。

<インタビュー>
池内ヘッドコーチ
「今日はスタートを変えました。蒲谷が昨日の試合でちょっと足を捻挫して、早めに出しておきたかったことと、いろいろな組み合わせをしていきたかったので。ガードは、蒲谷が怪我で、熊谷が早くにファールがかさんだので、瀬戸山や石崎のプレータイムが増えました。2人ともよくやってくれたと思います。インサイドでは、佐藤が風邪で出られなかったので、今日は町田を使いました。昨日もアウト-インの合わせとか、リバウンドなどがよかったので、今日も期待していましたが、よく頑張ってくれました。大屋も昨日はほとんど出せなかったのですが、今日は短いプレータイムの中でも彼らしいプレーができて、明日につながると思います。
とりあえずまず1勝できたので、明日は相手も強いですが、頑張って戦います。」

山本Aコーチ
「今日は集中力が今ひとつでしたね。ミスが多いし、リバウンドも…。一気に引き離せそうなところで自分たちのミスでそれを逃していました。気持ちの持っていき方とか、そういう準備とかが足りないです。そういう意味では(日本の代表としての)責任感や危機感がまだまだ十分ではないですね。昨日もあっという間に21点差とかつけられていたし…。そのままズルズルいってしまわなかったのは、元々彼らが力を持っているからです。でもまだそれを上手く出し切れていないですね。
ここでいろいろな国のチームとやっていく中で、そういう意識をもっと高めていければと思います。そのためには問題意識が必要です。もっと問題意識をもたせるように、我々も導いていかないといけないです。
明日は相手が強いですが、でも全然ダメな相手ではないはずです。最初から”ダメだ”とは思わないで、自分たちのできることをしっかりやっていって、そのなかで”できること”を見つけていくことが大切な経験だと思います。」

瀬戸山選手
蒲谷・熊谷のプレータイムが少なかった分、1番ポジションで多くプレーしその穴を埋めた
「蒲谷が足を傷めていたので(プレータイムが長かったのですが)…、でもそれだけでなくて、(自分の)やるべき事をちゃんとやれば、プレータイムは長くなるし、やらないと短くなるので、結局やることをしっかりやらないといけないなと思いました。(ボール運びは)相手のプレッシャーも大してなかったし、プレッシャーがあってもドライブで抜くスペースがあったので、それほど(大変)でもなかったです。この勝利はチームの勝利なので、また明日頑張ろうという気持ちになりました。(競った時間帯がありましたが)そういう時はオフェンスをいくら頑張っても不十分なので、とにかくディフェンスをしっかりやって、そこからオフェンスを作っていければと思いました。日本のチームの得意な形にもっていければいいなと…。
明日もチームのプレーをしっかりやって、1戦1戦力をつけていきたいです。」

大屋選手
1戦目はプレータイムが1分程度、今日も決して長くなく緊張が見られたが、その中でも随所にらしいプレーを見せた。
「昨日はちょっとチーム自体の調子とかで、あまりプレータイムがなくて、自分自身を上手くアピールすることができませんでしたね。今日もプレータイムはそれほど長くはなかったのですが、シュートも決まってうれしかったし、フリースローも4本全部決められたし、…これで気持ちがほぐれましたね。
(あと6試合ありますが)とにかくまず”ミスをしない事”を頑張りたいです。今日も最初に何回かミスをしてしまいましたが、ミスは流れを悪くするし、コーチからの信頼という意味でもマイナスなので。点を取るのはもちろんですが、そういうこともきちんと頑張っていきたいですね。」

石崎選手
5月の李相佰杯では遠慮も見られた、2人の2年生のうちの1人。今日は後半強気の攻めで自らも得点に絡んでいっていた。
「昨日の試合で、ドライブの時に抜いた後に手が出てきて、自分のやりたい事がなかなかできなかったので、今日はドリブルを(意識して)強くつくようにしました。(2番ポジションをやることも多いが)気持ち的にはいつも1番をやってるような感覚でいるので、2番になりきれないというか…結局1番がやりたいのでしょうね(笑)。1番をやっていて難しいのは、流れが悪くなった時、攻めのリズムを上手くつけていく事です。チームの調子が悪い時ほど、相手の弱いところを見つけたり、こちらのいいところを見つけてやっていかないといけないのですが、それがなかなか難しいですね。
明日はまずしっかり相手を(ディフェンスで)おさえて、そこから攻めていければいいと思ってます。頑張ります。」

オフェンスの中心となった#11大西
ダブル-ダブルの活躍の#8大宮
佐藤の不在をうめる働きをした#13町田

<取材 渡辺美香/構成 北村美夏>
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