<第26回男子ジョーンズカップ>
7月26日、台北で、ジョーンズカップ男子が行われた。
3戦目の日本は、プロのクラブチーム・オーストラリアに71-110で力負けし、通算1勝2敗となった。
ジョーンズカップは8月1日まで行われる。

<男子ジョーンズカップ>
7月26日(月) 会場:(台北)

TEAM
 



 
TEAM
 
71
17
1st
27
110
日本

11

2nd
28
オーストラリア
29
3rd
23
14
4th
32

スターティングメンバー
日本:#4中川・#7蒲谷・#8大宮・#11大西・#13町田
オーストラリア:#6・#8・#9・#11・#15

第1クォーター、いきなりオーストラリア#6に3ポイントシュートを決められる。#11大西がフリースローを1本決める間に、オーストラリア#13のバスケットカウント、#8のミドルシュートで1-8とリードされる。ここで#4中川-#8大宮の速攻が成功するが、またすぐにオーストラリアに速攻などで連続得点され、3-14と差が広く。日本は#8大宮がオフェンスリバウンドから、#4中川が3ポイントシュートで何とか得点するも、残り3分を切って8-18となかなか差が縮まらない。だがここから#7蒲谷がウィングから3ポイントシュートを決めると、#8大宮・#11大西も果敢にゴールに飛び込んで得たフリースローを決め、15-23と点差は10点を切る。しかしその後、オーストラリア#9のゴール下や、#5の速攻で再び離される。残り4秒、#12加々美がドライブでゴール下に切れ込んで得たフリースローを2本とも決めて、17-27となんとか10点差にして第1クォーターを終える。

第2クォーター、開始早々にゴール下にドライブで飛び込んだ#8大宮がファールを取るも、自身は接触で起き上がれなくなるアクシデント。ここで#13町田が代わりのフリースローを1本決める。そこからオーストラリアに連続得点されるも、その#13町田がオフェンスリバウンドをバスケットカウントでねじ込み、さらに#6瀬戸山が3ポイントシュートを決め、23-31と粘りを見せる。しかし、オーストラリア#15のゴール下を止められず、点差が縮まらない。#13町田が続けてファールを取り、残り5分でオーストラリアのチームファールが5個を超える。しかしそれをうまく生かせず、その後もオーストラリアに連続得点を許してしまう。残り4分を切って、#11大西と#15菅谷の合わせのプレーで得点し、28-43となるも、そこからオーストラリア#11、#9らに連続得点され、28-55と27点リードされて前半を終える。

第3クォーター、日本は開始直後から#13町田の1on1、#11大西のミドル、#7蒲谷のスティールからの速攻と連続で得点する。さらに#4中川がスティールから速攻を持ち込むが、ディフェンスをかわそうとしたとき足がすべり、ターンオーバーとなってしまう。しかしその直後に意地の3ポイントシュートを決めて37-55と点差を縮め、オーストラリアにタ
イムアウトを取らせる。するとそこからオーストラリア#15を中心としたインサイド攻めに合い、#13町田が開始3分30秒で個人ファールが4個となってしまう。だがオーストラリア#15へ練習していたトラップディフェンスを仕掛けるとこれが効き、得点を抑えられるようになると、#7蒲谷の連続3ポイントシュートもあって、45-65とする。その後、復帰した#8大宮が3ポイントシュートを決めるが、オーストラリアにリバウンドを支配され、連続得点を許してしまう。48-77と29点リードされるが、そこでまたもや#7蒲谷が24秒クロックギリギリでの3ポイントシュートを決め、さらに#8大宮のスティールからの速攻ダンクが出る。残り1分を切って#8大宮が4個目のファールをし、そのフリースローをオーストラリア#10に1本決められるが、最後は#11大西が速攻でファールを取り返し、そのフリースローを1本決めて57-78と少し持ち直して、第3クォーターを終える。

第4クォーターは始まってすぐにオーストラリア#7に連続得点される。#13町田がコーナーからミドルシュートを決めるが、その後も、ゴール下や、速攻などでオーストラリアに連続10得点を許し、59-92と一気に差をつけられる。日本は#11大西の積極的なドライブインでファールは得るも、シュートに持っていけず、フリースローのみの得点となる。対照的にオーストラリアのシュートは確率良く決まり、さらに差が広がっていく。残り4分30秒を過ぎると、日本チームの足が止まり、リバウンドやスティールからの速攻を量産されてしまう。残り40秒を切って、#5熊谷が速さを生かしたドライブインでバスケットカウント、#9大屋が#4中川からの速攻パスを受けシュートを決めるも、最後はオーストラリア#11にスローインからゴール下のシュートを決められ、71-110で敗れた。

<インタビュー>
池内ヘッドコーチ
「今日はディフェンスが上手く機能しなかったことと、オフェンスの動きがあまりよくなかったというか…一生懸命やろうとはしているのだけれど、気持ちだけでなかなか動きにつながらなかったという感じでした。(速攻をたくさん出されたが)オフェンスが甘くて、リズムが悪くなってしまいましたね。シュートを簡単に打ってしまって、粘りのあるプレーが組み立てられなかったですね。こういう格上の相手には、対等にやっても勝てるわけはないので、しっかりした考え方というものを持たないといけないです。この大会で学んでいかないといけない点ですね。
今日は大西・大宮・蒲谷といい所が出ていました。でも、チームとしての力が出せないと、結果にはつながりません。 試合前には、”粘り強くやること、ディフェンスをしっかり頑張って、簡単にシュートを打たせない、ブレークを出させない、オフェンスではいい形で終われること”というのを選手たちには伝えました。チームとして守る事で、簡単にはやられないし、次のオフェンスにつなげられますから。
明日の韓国戦は、結局気持ちでしょう。勝ちに対する気持ちが強い方が勝つ。こちらも今日の悪いところを修正して臨みます。」

蒲谷選手
初日に捻挫するアクシデント。しかし足の痛みをものともせず、この日5本の3ポイントを決める活躍をした。
「(笑顔で)足ですか?大分痛いですね。痛み止めを(普通の)3倍飲んでて、時々頭がクラッとしてました(苦笑)。3ポイントシュートは、今日は積極的に打っていけと言われていたし、打っていくしかなかったので。李相佰杯の時より慣れてきて、焦らなくなりました。
今日の相手は、全てにおいて1ランク上だなといった感じでしたね。行くしかないから3ポイントも強気で打ちましたが、後半マークが厳しくなって、そうなるとなかなか打ち切れなくなりました。これからの課題ですね。次の韓国戦もマークが厳しいでしょうから、スクリーンとかを上手く使って、少しでも楽に打てるようにしていかないといけないです。」

大西選手
先の李相佰杯からこのチームのオフェンスの要に成長。この日もチームの得点が止まった時、思い切り良くゴールに切れ込んでいった。
「今日の相手はとにかくパワーがすごかったですね。話に聞いてはいましたが、実際すごかったです。むこうの選手は上手いので、そういう意味では面白かったのですが、通用しない事が多くて、戸惑いましたね。(ドライブで切れ込むプレーは)それしかできないので…(笑)。でも、シュートが今ひとつ入らなかったのは、むこうのプレッシャーもあるけれど、自分がシュートが下手ということでしょう。課題ですね。最後の詰めがしっかり決められるようにならないといけないです。あと、リバウンドももっと強くならないとダメですね。
(韓国は勝ちへの気持ちが強そうですが)こっちも絶対負けないです!頑張ります!」

町田選手
佐藤の不調でここ2試合スターターとなり、長いプレータイムを得ている。この日は大型選手とのマッチアップも経験した。
「自分の仕事を果たせているのかな、といった感じです。リバウンドなどを期待されているのだと思うので、そこを意識してプレーしています。だから、こうして使ってもらえていると思ってます。(佐藤)託矢の代わりというのは、スタメンでもあるし、責任感を持ってやっています。
今日のマッチアップ相手の#15は、でかくて、スピードがあって…。こういう選手とやれる機会はなかなか日本ではないので、40分のうちのほんの一瞬ではありますが、頑張っておさえられたというのがあったから、本当にいい経験になりましたね。
オフェンスに関しては、この大会に入って、ポストからのミドルシュート、特にフェイダウェイシュートを、相手が自分ぐらいの大きくてもかわして打てているので、それは収穫でした。ただ、まだまだ当たり負けしているので、それが課題です。あと、もっとドライブとかしていきたいですね。大西のような(ドライブでゴール下に切れ込んでいく)プレーがしたいのですが、まだダメですね。自分がそういうプレーができれば、またオフェンスのバリエーションが増えると思うので、この大会でなんとかそのコツをつかみたいです。
次の韓国戦は、李相佰杯の時は自分はメンバーではなかったので、韓国の選手たちに「誰だ、あいつは!」と思わせるようなプレーがしたいですね(笑)。頑張ります!」

3ポイントシュートを量産した#7蒲谷
積極的な展開で引っ張るCAP#4中川
決死の表情の#15菅谷のゴール下

<取材 渡辺美香/構成 北村美夏>
塾生コラムメインへ
S−moveメインへ