<第53回関東大学バスケットボール選手権大会>

第53回関東大学バスケットボール選手権大会(通称トーナメント)は30日、代々木第2体育館で決勝、3位決定戦、5-6位決定戦、7-8位決定戦を行った。

5〜8位決定戦は、慶応大が日本大に、筑波大が大東文化大にそれぞれ勝ち、明日の5-6位決定戦を戦う。その後準決勝2試合が行われ、明日の決勝の組み合わせは昨年関東リーグ1部優勝の専修大と、関東リーグ2部ながら勝ち上がった青学大に決まった。



<第53回関東大学バスケットボール選手権大会 5〜8位決定戦>

5月29日(土) 会場:代々木第2体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
72
21
1st
18
89

 
日本大
22
2nd
18
慶応義塾大
18
3rd
16
 
11
4th
37
 

スターティングメンバー
日本大:#4日下、#5太田、#7蒲谷、#9呉屋、#11城間
慶応義塾大:#4志村、#5石田、#10辻内、#18酒井、#19竹内


立ち上がり、慶応大は#10辻内、#18酒井が臆せずゴールに向かっていく。だが日大#9呉屋に決められ、リバウンドなどゴール下でも#19竹内と日大#5太田が激しく争って残り3分半でも16-13と接戦となる。ここから得点が止まるが第1クォーターを18-21とついていく。

第2クォーターは#10辻内のシュートが惜しくも外れるが、ディフェンスでトラベリングをさせるなど我慢して、残り3分32-32と譲らない。しかし日本大#7蒲谷に3ポイントシュートを決められ、さらに#日本大16菊池に連続ポイントを許して34-43とされるが、残り30秒に#5石田のアシストから#19竹内のダンクで後半につなげる。

第3クォーターは、#5石田が3ポイントシュートを決めた直後に日本大#7蒲谷に入れ替えされるなど一進一退となり、なかなか点差を詰められない。しかし第4クォーター、#18酒井のバスケットカウントからスタートすると、#4志村がリバウンドに飛び込みそのまま速攻につなげ、残り8分で61-62と一気に詰める。さらにパス、カットインとボールを動かして日本大のディフェンスをかく乱し、それで得たフリースローを#5石田が決め残り6分67-66とついに逆転する。さらにパスカットから2つの速攻などで残り2分81-68と差を広げる。その後は時間を使ってじっくりと攻め、守っても日本大#7蒲谷、#9呉屋に楽に3ポイントシュートを打たさず、最後は#19竹内が決めて89-72と慶応大が見事に逆転勝ちした。

慶応大#10辻内のカットイン
マークは日本大#9呉屋


慶応義塾大・#10辻内
29得点(3P3本)6アシストと大活躍。勝利の立役者となった。
「点を取るのが自分の仕事だと思っているので、今日は特に第4クォーターなどその役目を果たせて、勝てたので最高の結果です。今日の試合は、昨日(準々決勝)負けて自分もチームも落ち込んでしまっていましたが、相手が日大ということでもう一度組み立てて全員で頑張ろうと臨みました。チームも試合をやっていくうちにいいムードになっていきました。今まではディフェンスが甘かったのですが、今日は1人1人が頑張って、そこからオフェンスにつなげられたのが良かったと思います。明日(5・6位決定戦)もこのいい雰囲気で臨めそうです。」

慶応義塾大・#19竹内
リバウンドシュートを量産するなど26得点19リバウンドでゴール下を支配。日大#5太田とのA代表マッチアップも見られた。
「リバウンドは昨日もそうでしたけどやっぱり自分しかいないので。(日大の太田は)今日はあまり出ていませんでしたけどね…抑えられると思っていたし、まぁまぁ抑えられたと思います。昨日はもう少し攻めたほうが良かったかなと思ったので、今日はシュートにも積極的に行くようにしました。日大は去年のインカレで負けていたので、借りを返せました。明日は相手に関係なく今日のまま良い試合を出来るようにしたいと思います。」



<第53回関東大学バスケットボール選手権大会 5〜8位決定戦>
5月29日(土) 会場:代々木第2体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
76
18
1st
25
82

 
大東文化大
21
2nd
19
筑波大
18
3rd
20
19
4th
18

スターティングメンバー
大東文化大:#5西塔、#6孟、#7石井、#9竹野、#12名元
筑波大:#4瀬戸山、#5井上、#8森本、#12小松、#13尾崎

大東大はルーキー#9竹野の1on1で先制する。さらに#5西塔らの1on1でたたみかけ、8-0とリードする。しかし残り6分筑波大#4瀬戸山に3ポイントシュートを決められると、筑波大#12小松のフリースローを与えるなどしてしまい残り4分12-13と逆転を許す。その後#22チャールトンの得点で詰めるが、筑波大#5井上にバスケットカウントを奪われるなど入れ合いとなり第1クォーターを18-25とする。

さらに第2クォーター、第1クォーター終わりに交代した#6原に連続得点され20-29となるが、#9竹野の3ポイントシュートで25-29と迫る。しかしすかさず筑波大#4瀬戸山に入れ返される。そこからまた入れ合いとなるが、残り20秒で#5西塔が3ポイントシュートを決め39-44で折り返す。

第3クォーターは、筑波大#4瀬戸山にダンクなどを決められ離されそうになるが、その度に#9竹野が3ポイントシュートを決めて付いていき、57-64とする。

そして第4クォーター、残り6分その#9竹野の連続3ポイントシュートで67-66と逆転に成功する。だが筑波大#4瀬戸山に連続ポイントを許し再び69-73となる。その後3-5点差の攻防となるが、#22チャールトンのオフェンスファールを#4瀬戸山のゴールにつなげられ、残り2分15秒72-79となってタイムアウトを取る。しかしその直後のオフェンスで、#9竹野が運びでミスと若さが出てしまい、筑波大#5井上のゴールしたで残り1分を切って73-81となる。#5西塔の3ポイントシュートに託すが、筑波大#13尾崎にブロックされ、最後にもう1度トライして決めるも遅く、76-82で敗れた。

大東大#7石井をかわす
筑波大#5井上



<第53回関東大学バスケットボール選手権大会 準決勝>
5月29日(土) 会場:代々木第2体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
78
14
1st
28
92

 
拓殖大
24
2nd
16
専修大
19
3rd
19
21
4th
27

スターティングメンバー
拓殖大:#6熊谷、#8加々美、#9小島、#10長谷川、#12伊藤
専修大:#6中川和、#9長澤、#10波多野、#13大宮、#15小淵

専修大は#13大宮の3ポイントシュートで先制する。さらに#6中川和、#15小淵の3ポイントシュートで残り5分17-4とし、拓殖大にタイムアウトを取らせる。その後バックコートでプレス、ハーフからゾーンディフェンスを当てられるが落ち着いて対処し、拓殖大を#8加々美、#10長谷川の単発ゴールに抑えて28-14とリードする。第2クォーターも#9長澤のインサイドプレイなどで残り8分30-16とするが、そこで気が緩んだのか拓殖大#8加々美、#12伊藤に連続得点を許して残り2分36-34とワンゴール差まで詰められる。しかし終了間際に#6中川和が加点して44-38で後半へ。

第3クォーターは一転、#6中川和の3ポイントシュートなどで残り5分30秒56-46と一気に突き放す。しかしこの後拓殖大#6熊谷の得点で追い上げを許し、65-57とする。だが第4クォーター、#10波多野の連続得点で74-61と再び突き放し、さらに残り5分から#6中川和がダメ押し点をあげ残り3分84-71とすると余裕が出て、#13大宮のダンクなどが飛び出す。守ってもリバウンドを支配し、拓殖大#10長谷川の得点のみに抑えて92-78と快勝し、この大会初優勝まであと1勝とした。



<第53回関東大学バスケットボール選手権大会 準決勝>
5月29日(土) 会場:代々木第2体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
68
17
1st
28
86

 
法政大
17
2nd
15
青山学院大
14
3rd
21
20
4th
22

スターティングメンバー
法政大:#11亀井、#12山田、#15小川、#17町田、#23末廣
青山学院大:#4鈴木、#6伊藤、#7佐藤、#8大屋、#10岡田
ゲーム序盤は青学大#10岡田、法政大#12山田の両エースが入れ合い残り7分30秒9-7と青学大がわずかにリードする。さらに#10岡田の3ポイントシュートで16-9と抜け出すと、#7佐藤がポスト役でアシスト、自らダンクとゴール下で自在にプレーしこのクォーターを28-17とリードする。

第2クォーターも10点差をキープし、法政大#12山田をダブルチーム、トリプルチームで守って得点させない。法政大#17町田につながれるが、#10岡田が要所で3ポイントシュートを決め前半を43-34で終える。

後半も法政大#12山田を徹底マークし、リバウンドは#7佐藤がキープする。守っても法政大#11亀井、#19高久らにインサイドで仕事をさせず、第3クォーターを64-48とする。

第4クォーターは#7佐藤が4ファールで自由に動けないところを突かれ、#19高久のリバウンドシュートなどで残り7分30秒64-58と詰め寄られる。だがここで#10岡田がファールをされながら3ポイントシュートを決める4点プレイをして流れを離さない。さらに#4鈴木がマークがあいたところをスピードにのって攻めていき、ドライブ・3ポイントシュートと止まらず残り3分81-62と決定的な差をつける。 後はインサイド・アウトサイドとも守りきり、86-68で関東1部リーグのチームを連破して決勝に進んだ。
後半爆発した青学大#4鈴木

<取材・文 北村美夏>

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