<第8回日本男子学生選抜バスケットボール大会>
7月4日、広島市東区スポーツセンターで、第8回日本男子学生選抜バスケットボール大会が行われた。
最終日のこの日は、AブロックとBブロックの同順位同士で順位決定戦を行った。7-9位に関しては、A4・5位とB4位でリーグ戦を行った(A4・5位が重なったときはブロックでの順位優先)。
その結果、関西が関東を2点差で振り切り優勝した。

<最終結果>
優勝 関西(初)

準優勝 関東
3位 東北
4位 東海
5位 九州
6位 北信越
7位 中国
8位 北海道
9位 四国
<個人賞>
最優秀選手賞 加藤貴則(関西#5)
敢闘賞 中川和之(関東#4)
優秀選手賞 木村洋人(東北#4)
        庄司亮介(東海#13)
        佐野公俊(九州#4)
        佐藤公威(北信越#13)
        堺 大輔(中国#4)
        浅野友介(北海道#6)
        山野敬太(四国#4)
得点王 庄司亮介(東海#13)
3P王 久米翔哉(北海道#14)


<第8回日本男子学生選抜バスケットボール大会 決勝>
7月4日(日) 会場:広島市東区スポーツセンター


TEAM
 



 
TEAM
72
16
1st
17
70

 
関西
19
2nd
11
関東
15
3rd
25
22
4th
17

スターティングメンバー
関東:#4中川、#9瀬戸山、#10蒲谷、#12佐藤、#16大西
関西:#5加藤、#8城宝、#10川辺、#12高階、#13魏

第1クォーター立ち上がりは、両者攻めきれず1分半無得点が続く。#12高階の得点で関西が先制するが、その後すぐに関東#9瀬戸山に3ポイントシュートを決められる。#13魏のインサイド・#8城宝の3ポイントシュートで7−3とリードするも、関東#12佐藤・#16大西にそっくり返され、その後は1点を争うシーソーゲームになる。関西は残り6秒で24秒オーバータイムをとられるも、最後の関東の攻撃をしのぎ、このクォーターを16-17とする。

第2クォーターも、序盤は一進一退の展開。まず、関東#8石田にミドルシュートを決められ3点リードされるが、すかさず#11菊池が3ポイントシュートを沈め同点。しかし、その直後に関東#6鈴木に3ポイントシュート、#10蒲谷に速攻と続けて決められ、残り6分30秒で20-25と5点のリードを許す。そこから#16野々口や#6大原の1on1などでひとつひとつ返していき、残り4分28-28と同点とする。さらに関東#13加々美がフリースローを2投とも外すなど関東のシュートが入らなくなっている隙に、#6大原の3ポイントシュートと#7島袋の連続得点で35-28とリードを奪い、前半を終了する。

しかし第3クォーター、関東#10蒲谷の速さを生かした攻撃や、#12佐藤・#16大西のインサイド陣の活躍を許し、残り6分39-39と追いつかれる。その後も関東#12佐藤のゴール下でのパワープレーを止められず、#8石田に速攻でのバスケットカウントを決められ39-44と離される。しかし関西も意地を見せ、すぐに#6大原・#11菊池の3ポイントシュートで45-44と再逆転。さらに#7島袋がスティールからの速攻を決め、47-44とする。すると今度は関東が意地を見せ、関東#12佐藤のドライブからのバックシュート、#6鈴木のミドルシュートで47-48と息詰まる展開。しかしこの後は関東#13加々美のロングシュート、

シュートする関西・魏と関東・佐藤
#12佐藤の1on1で47-53と少し苦しくなる。残り5秒、#4根東がバスケットカウント決め50-53と何とか50点台に乗せ、勝負は第4クォーターへ。

最終クォーター開始直後、#4根東がドライブインを決め52-53と1点差と詰めるも、関東#16大西に連続得点され勢いに乗り切れない。しかし残り7分、#10川辺の3ポイントシュートで57-60と再び3点差とすると、#6大原が3ポイントシュートや1on1で連続得点して差を詰め、#8城宝の1on1で、残り2分66-66と振り出しに戻る。関東に楽なシュートを打たせず苦しめ、残り1分30秒#6大原の3ポイントシュートで、69-66とついに逆転に成功する。その後も関東のシュートが入らず、残り16秒でファールゲームに。このフリースローを関西#5加藤が落ち着いて2投とも決め、71-67と4点差とする。しかし残り7秒、それまでほとんど外のシュートが入っていなかった関東#12佐藤に3ポイントシュートを決められ、1点差とわからなくなる。その後のスローインで関東がすぐにファールに来て、残り6秒でタイムアウト。その後、#13魏がフリースローを1投目は外すも2投目を決め、72-70と2点差とすると最後の関東の攻撃を厳しいディフェンスでターンオーバーに導き、関西が8回目の大会にして初めて関東に勝って初優勝を決めた。


選抜初優勝を飾った関西・禿監督

「8回目にして初めて関東選抜に勝てました。これまでの7回の大会全て(第4回大会のみ3位決定戦、その他は全て決勝)、最終日に関東と当たり負けていましたので。
でも今年のチームは、関東に勝てるだろうと思っていました。得点パターンとディフェンス、両方が良かったので。今日も守り切って勝てたと思います。今年は留学生も2人選抜されたのですが、その1人の中国出身の#13魏が頑張ってくれました。彼と#15原田がインサイドをしっかりやってくれましたね。アウトサイドは、うちも負けないメンバーが揃っていました。
(残り16秒のところで続けてタイムアウトを取ったのは)息があがっている感じがしたので、選手を落ち着かせるためにやりました。それに、接戦のタイムアウト明けは普通、行く気で来ますから、関東がさあ行こう!という時に出鼻をくじく形になったと思います。そうなるとペースに乗れなくなりますからね。その辺も作戦通り、上手くいきました。
#5をつけている(最優秀選手賞の)加藤はキャプテンなんです。#4の根東は教育実習が入ってしまってぎりぎりまでチームに参加できなかったので、急遽彼がキャプテンになりました。でももともと京産大でキャプテンをやってるので、しっかりやってくれました。
この大会の前に、韓国の大学と試合をやったことで、どの選手をどう使っていけばいいのかわかったし、チームにもまとまりができたのが良かったですね。
この大会は、良い選手が関東に集中している現状で、関東以外でも皆頑張っているという事を知ってもらういい機会だと思います。ユニバの代表などは関東の選手ばかりですが、地方にもいい選手がいます。また、この大会では普段なかなか体験できない高いレベルでの試合が出来ますから、これからも是非続けて頂きたいです。この優勝で何より自信がつきましたね。関東のように有名な選手はいないけれど、無名の選手でも頑張ればこうして結果を残せるという事がわかりました。関西にもいい選手はたくさんいますので、(これから大学に進学する選手たちは)是非関西に残って下さいね!」

関西選抜キャプテン・#5加藤貴則選手(最優秀選手賞)
「(最優秀選手賞は)取れるとは思っていなかったです。周りの皆のおかげですね。急遽キャプテンになりましたが、自分のチームでもキャプテンをやっているので、それほど大変ではなかったです。皆やるべきことをよくわかっていてちゃんとやってくれるので、とても楽でした。大会前の韓国との試合では、むこうが皆大きいので、リバウンドを取られて、その辺が負けているなと感じました。関東も大きくて似たような状態だったので、いい練習になりましたね。
といっても、外のディフェンスがまだまだで、ローテーションもよくなかったし、関東に簡単にシュートを打たれてしまいました。関東の調子が悪かったので何とかなりましたが。(関東戦にあたって気を付けたことは)気を抜いたらぱっと差がひらいてしまうので、とにかく集中して、ディフェンスからいくスタイルでやりました。最後にファールゲームになったところでは、“まだ勝ってる”という気持ちで、焦りとかはなかったです。
実力的には関東の方が間違いなく上で、名の知れた選手ばかりですが、皆でやるべき事をやっていけば、なにかの糸口が見つかるということがわかりました。この経験をチームに帰ってチームメートに教えてあげられますね。インカレ(冬の全国大会)にむけていい勉強になりました。
自分は関東の選手みたいに派手なプレーとかはないのですが、自分のプレーを頑張ってやっていって、今回こういう結果を出す事ができました。関西は我慢強いですね。みんなで頑張る!って感じで。関西に来てよかったって思ってます。」

準優勝の関東・長谷川監督
「(敗因の)1つは相手が打倒関東!をという気持ちを強く持っていたことですね。気持ちの違いがでました。あと、練習を全然やっていないので、チームとして機能しなかったです。メンバーも調子のいい選手を使えば・・・と思っていましたが、今日は皆シュートが入らなかった。でも練習が出来てない事はいい訳にはなりませんね。基本をきちんとやっていれば出来ることだし、能力もあるのだから。いくら能力はあってもそれが出せないと意味がないってことです。3・4年生は(公式戦は5月のトーナメント以来で)モチベーションが十分でなかったし、選ばれた選手達は皆自分のチームではスタートで、プレータイムも長い選手ばかり。だから途中から出たり、短いプレータイムで力を出し切るというのに慣れていなかったのでしょう。
(この決勝戦での敗戦で)これからこの大会の選抜については、人数をもう少し絞った方がいいと思いますね。スケジュール的に練習はほとんど出来ないので、それならば少ない人数でやったほうがやりやすいでしょう。今回の事で、関東以外のチームが自信をもったと思うので、インカレは気を引き締めてやらないといけないですね。」



<第8回日本男子学生選抜バスケットボール大会 3位決定戦>
7月4日(日) 会場:広島市東区スポーツセンター

TEAM
 



 
TEAM
 
65
18
1st
21
70

 
東海
12
2nd
16
東北
12
3rd
14
23
4th
19

スターティングメンバー
東海:#4南部、#8平野、#11足立、#12三浦、#13庄司
東北:#4木村、#6笹、#9一戸誠、#10鈴木、#14佐々木

第1クォーター序盤、東北は東海に先行をを許すが、徐々に追いつき残り2分半#13橋浦のゴール下で15-15とする。その後は交互に取り合う展開となるが、残り30秒から#10鈴木がゴール下、さらにブザービーターを決め21-18としてこのクォーターを終える。

第2クォーター、東北は東海の得点を#7田中の3ポイントシュートのみに抑える間に、#10鈴木のゴール下などで確実に得点を重ね、残り5分半には32-21と11点のリードとなる。タイムアウト明け、東海が外を使って攻撃してくるが、#13橋浦、#5山本の1on1で応酬し、残り2分半37-25と詰めさせない。その後は東海#4南部に3ポイントシュートを最後に両者攻めきれず、37-30で前半を終了する。

第3クォーターも引き続き、ロースコアで点を取り合う展開となる。#4木村が2連続3ポイントシュートを決めるも、東海#11足立に3ポイントシュートやバスケットカウントと暴れられ、残り27秒で49-42となる。しかし最後に#13橋浦が1on1からシュートを決め、51-42とわずかにリードを広げる。

だが第4クォーター、東海#13庄司にバスケットカウントを立て続けに決められ53-50と一気に詰め寄られる。その後も東海#13庄司を止められず、残り6分56-55と1点差となる。タイムアウトをとって流れを変えようとするが、その直後の攻撃でターンオーバーをしてしまうなどかみ合わず、東海#13庄司のゴール下で、56-57とついに逆転される。しかしすぐに#9一戸が連続3ポイントシュートを決め突き放す。だがまたしても東海#13庄司の得点を許し、残り1分64-62と2点差。残り28秒#4木村が3ポイントシュートを決め5点差とするも、東海#

東北#4木村
4南部にシュートで、再び3点差と粘られる。その後ファールゲームとなり、#4木村がフリースローを何とか1投決め68-64と4点差。残り16秒で東北は気を抜かず厳しいディフェンスで当たっていくが、逆にファールとなり東海#10前田にフリースローを与えてしまう。だが1投落としてくれ、3点差。その後残り12秒で再び#4木村がファールされ、フリースローとなるが、2投とも外してしまう。だが、#6笹がそのリバウンドを取り救う。残り4秒でのファールによる#9一戸のフリースローは#9一戸きっちり2本決まり、東北が70-65と接戦を制して3位を決めた。


3位の東北・佐々木監督

「もう少し楽に勝てるかと思っていたのですが…インサイドが思ったよりやられてしまいました。(東海#13)庄司くんに結構やられたのが誤算でしたね。彼があれほどやるとは思っていなかったです。うちの持ち味はディフェンスなので、足が止まったら負けますが、その辺をしっかり頑張れました。
この大会の意味は、関東に他の学連がどこまで迫れるか、というのがあります。関東以外の選手たちが普段切磋琢磨しているのを(全国レベルで)見せられるのはインカレのみですから、今までやってきたことを評価する上でも、重要な大会です。この経験がインカレで生かせます。(監督を務める東北学院大は)一昨年はベスト8に入ったのですが、今年もこれで上位目指して頑張れますね。」

東北選抜キャプテン・#4木村洋人選手(優秀選手賞)
「毎年(この大会で)東海とやっていて大体勝っているんで、相性がいいですね。キャプテンとして気をつけたことは、チームの勢いをつけるように、しっかり声を出していく事です。(残り12秒3点リードの場面でフリースローを2投とも外す)あれはキャプテンとして情けなかったですね…。(そのリバウンドを#6)笹が取ってくれて本当に助かった!って気持ちでした(笑)。緊張とかはなかったのですが、今日はあまりシュートを打っていなかったので、感覚が掴めていなかったです。出来れば決勝に出たかったのですが、3位以内に入ることがまずは目標だったので、達成できて嬉しいです。これで自信がついたので、インカレでベスト8目指して頑張ります。」

東北・#6笹義仁選手
「(残り12秒でもフリースローのオフェンスリバウンドをとった瞬間は)やった!って感じでした。1本目を落としていたので、2本目も落としたら絶対取ってやる!という気持ちで準備していました。勝ててよかったです。」

4位の東海・山本監督
「まあ、例年どおりという感じで…。(#13)庄司が頑張ってくれたんで、それが収穫ですね。自信をもってプレーできるようになるでしょう。うち(監督、庄司が所属する愛知学泉大)だけではなくて、東海地区全体でレベルアップして、インカレに臨みたいですね。」



<第8回日本男子学生選抜バスケットボール大会 5位決定戦>

7月4日(日) 会場:広島市東区スポーツセンター

TEAM
 



 
TEAM
 

103

27
1st
29
107

 
北信越
20
2nd
28
九州
26
3rd
30
30
4th
20

スターティングメンバー
北信越:#6國井、#7関塚、#11川崎、#12山田、#13佐藤
九州:#4佐野、#5滝本、#11陰、#14小手川、#16加納

第1クォーター序盤、九州は#5滝本・#12千々岩の3ポイントシュートが確率良く決まり残り6分には20−6とリードする。しかし北信越#12山田・#7関塚に連続3ポイントシュートを決め返され、さらに北信越#11川崎のゴール下などで追いつかれ、残り2分半を切ったところで23−22と1点差とされる。残り15秒、北信越#14熊倉にステップイン・シュートを決められ27−27と同点とされるも、終了間際#11陰がオフェンスリバウンドからミドルシュートを決め、29−27で第1クォーターを終える。

第2クォーター序盤は1点を争う白熱した展開となる。残り6分半北信越#8北脇のミドルシュートで38−37とされるが、そこから#5滝本が3ポイントシュートや速攻を重ね47−39と一気にリードする。その後北信越#13佐藤や#12山田のミドルシュートなどで得点されるも、#16加納が1on1やオフェンスリバウンドなどで活躍し、57−47と10点リードして前半を終える。

第3クォーター、#5滝本の3ポイントシュートや#11陰のミドルシュートなどでさらに加点し、75-52と大きくリードする。しかし中盤、北信越#6國井に連続3ポイントシュート、さらに#4山本・#11川崎にも3ポイントシュートを決められ、85-73と12点差にまで追い上げられる。最後に#16加納がゴール下のシュートを決め、87-73とわずかにリードをひろげて第3クォーターを終える。

第4クォーターも序盤は同じく、#13廣川の連続3ポイントシュートなどで加点し、残り6分には102-80と22点差をつける。しかし、またもや北信越#4山本に3ポイントシュートを決められると、流れが変わってくる。北信越に速攻を続けて出され、残り1分55秒には九州#12千々岩がテクニカル・ファールを取られるなど、ペースは北信越に。さらに再び北信越#4山本に3ポイントシュートを決められると、#14熊倉にも3ポイントシュートを決められる107-100とついに7点差にまで詰め寄られる。残り36秒にタイムアウトを取るが、防戦一方は変わらず。残り8秒、北信越#13にフリースローを2本とも決められ107-102。さらに残り4秒、熱くなった九州ベンチがテクニカル・ファールを取られ、北信越#4山本にフリースロー1本を決められるも、その後のボールをキープし、107-103で九州が北信越の猛追を振り切り勝利し、5位を決めた。


九州#4佐野

九州選抜キャプテン・#4佐野公選手(優秀選手賞)
「去年が4位でしたから、(一つ順位が下がって)悔しいというのがあります。キャプテンは自分のチームでもやってるのですが、こういう短期でそれぞれから集まったチームでやるのは難しいところもありました。でも、みんな上手くて、それぞれのチームで主力の選手ばかりなので、言わなくてもやることをやってくれて、まとまって出来ました。
うちのチームは小さいので、とにかくディフェンスを頑張って、走っていって、オフェンスにつなげるようにしました。
(この大会では)関東との試合がいい経験になりました。身体能力がみんなすごし、身長もあるし、普段なかなか出来ない経験なので、頑張って当たっていって、むこうに本気を出させようって思っていました。でも、楽しくやろうっていう大前提も忘れないようにってみんなで話していました。(実際やってみて)やっぱりすごかったですね。能力が高かったです。第1クォーターだけはよかったんですけどね(笑)。この大会で、オフェンスの能力は、やはり関東・関西にはかなわないのですが、ディフェンスは、リバウンドとかを頑張っていけば、ある程度対等にやれるということがわかりました。この経験をインカレにつなげていきたいです。」



<第8回日本男子学生選抜バスケットボール大会 7〜9位決定戦>
7月4日(日) 会場:広島市東区スポーツセンター
四 国
中 国
北海道
順位
四 国
×
(Aブロックで●)
●70
9位
中 国
(Aブロックで○)
×
○113
7位
北海道
○87
●71
×
8位



<第8回日本男子学生選抜バスケットボール大会 7〜9位決定戦>
7月4日(日) 会場:広島市東区スポーツセンター

TEAM
 



 
TEAM
 

73

26

1st
30
113

 
北海道
14
2nd
30
中国
18
3rd
26
15
4th
27

スターティングメンバー
北海道:#6浅野、#11朝倉、#12阿部、#14久米、#15新沼
中国:#4堺、#6竹林、#9亜曾根、#10商、#15重田

第1クォーター、中国は#15重田の3ポイントシュートから連続速攻で7-0とリードする。北海道#11朝倉・#14久米の3ポイントシュートで徐々に追い上げられるも、#4堺・#10商がゴール下を支配し、確実に得点していく。しかし、残り2分を切ってから、北海道#11朝倉に、さらに残り1分を切って#14久米にそれぞれ3ポイントシュートを決められ、27-26と1点差にまで詰め寄られる。終了のブザーがなる間際、#15重田が放った3ポイントシュートがリングに吸い込まれ、何とか30-26として第1クォーターを終了する。

第2クォーター、北海道の3ポイントシュートを止められず、まず#14久米に、さらに開始1分30秒に#12阿部に決められ、32-32と同点にされる。中国はその直後の速攻をトラベリングでつぶすも、その後#18李がミドルシュートを決め、34-32とする。しかし、残り6分半に再び北海道#12阿部に3ポイントシュートを決められ、34-35と逆転される。しかし、#9亜曾根の3ポイントシュートが決まり、40-37と再逆転に成功。その後、残り3分にもう1本決め、さらに#10商の連続得点などで55-39と一気にリードをひろげる。残り25秒からフリースローを含め5得点し、60-40と20点差をつけて前半を終える。

第3クォーター、北海道のディフェンスがゾーンとなり、中国はそれまで中を中心に組み立てていたオフェンスを、外からのオフェンスに切り替える。すると、#15重田の3ポイントシュートを皮切りに、#4堺・#10商のミドルシュート、#6竹林のドライブインなどで着実に得点を積み重ねる。北海道のシュートを単発に押さえ、残り4分には75-51とリードを広げる。終盤、北海道のディフェンスがマンツーマンに戻るも、北海道のファールがかさみ、最後はフリースローを#10商・#11日野が連続で2本ずつ決め、86-58とさらにリードを広げる。

第4クォーターに入っても中国のペースは変わらず、北海道に付け入る隙を見せない。#7茶木・#17古川の3ポイントシュートも決まり、ベンチも盛り上がる。北海道#11朝倉に連続ミドルシュートを決められるなどするも、113-73と40点差をつけて、次の北海道-四国戦を待たず中国が7位を決める。

中国#4堺

7位の中国・荒木監督
「地元での開催ということで、地方の純朴な選手達でも慣れている場所でやれるので気が楽でしたね。みんなで和気あいあいと出来ました。普段とは違うレベルでの試合が連日続くので、目に見えないプレッシャーがありました。結果として去年(8位)より少し成績が上がりました。本当は5位以上を目指してたのですが、選手たちは意欲をもって頑張ってくれたと思います。うちは留学生が2人いるのですが、スポーツならではのコミュニケーションができて、いい経験になりましたね。
(#4堺選手は)初めての選抜選出にしてキャプテンでしたが、去年の秋から春にかけてチームで頑張っていて中国(地方)で1番になりましたし、リーダーシップを持っていてモチベーションも高いので心配はなかったです。なにより人間的にも尊敬できる選手なのでね。
それぞれの地域で温度差はあるでしょうが、こういう大会を通して、何をどうすべきかと考えていくことを学んで欲しいですね。高いレベルとやるので、気持ちで負けないことが大切です。苦しくて、嫌なことでも、頑張ることの大切さを学んで欲しい。そういうことが将来社会に出た時に必要になってきますからね。」

中国選抜キャプテン・#4堺大輔選手(優秀選手賞)
「去年まで8位とかばかりだったので、嬉しいです。本当は5位以上を目標にしていたのですが、とにかく今日は1つでも順位を上げようと頑張りました。
このチームは、みんな明るいくて、勝つ気が強いチーム。普段は外のシュートが多いのですが、今日の相手は身長がなかったので、中の攻めも積極的にやりました。特にはっきりとそういった指示は出してはいなかったのですが、みんなもそう感じてプレーしてくれてました。
(#18)李とはハイ・ローであわせようとは言ってました。彼はまだほとんど日本語がしゃべれないので、コミュニケーションはボディーランゲージとかです(笑)。彼も最初は全然ダメだったのですが、昨日・今日とよくなっていってくれました。
今日の試合で気を付けたことは、ディフェンスで3ポイントシュートを打たせない事、それからオフェンスはシュートで終わる事です。むこうが後半ゾーンディフェンスをしてきた時は、ちょっと難しかったのですが、嫌だなと思い始めた時にやめて(マンツーマンに変えて)くれたので助かりました。
地元開催は、最下位にはなれないというプレッシャーはありましたね。キャプテンとしては自分のチームでもやってるので、難しいことはなかったです。やっていて楽しかったし、達成感があって、やってよかったって思いました。実は自分は今年初めて選抜に選ばれて、それでキャプテンだったんですが、本当に満足しています。まずは監督さんにお礼を言いたいですね。これからまたインカレに向けて頑張ります。」



<第8回日本男子学生選抜バスケットボール大会 7〜9位決定戦>
7月4日(日) 会場:広島市東区スポーツセンター

TEAM
 



 
TEAM
 

70

7
1st
33
87

 
四国
23
2nd
29
北海道
17
3rd
12
23
4th
13

スターティングメンバー
四国:#4山野、#9田中、#14田村、#16吉見、#18川口
北海道:#6遠山、#11朝倉、#12阿部、#14久米、#15新沼

第1クォーター、北海道は速い展開で四国にペースを与えず、33-7と大きくリード。その後ペースを取り戻した四国に追い上げられるも、このリードが効き、8位を決めた。

<取材・写真 渡辺美香/構成 北村美夏>