<WJBLファイナルレビュー>

WJBLでは、3月11・13・14・16日に、各地で3戦先勝方式のファイナルを行った。1・3戦目はジャパンエナジー、2戦目はシャンソン化粧品が大勝。4戦目は、優勝を決めたいジャパンエナジーと、後がないシャンソン化粧品の死力を尽くした戦いの末、1点差でジャパンエナジーが4連覇を果たした。
*プレイオフMVP:矢野良子(ジャパンエナジー)



<WJBLファイナル ジャパンエナジーvsシャンソン化粧品>
3月11日(木) 会場:山形市総合スポーツセンター


             
 
103
26
1st
11
67
 
ジャパンエナジー
28
2nd
16
シャンソン化粧品
(Wリーグ1位)
32
3rd
13
(Wリーグ2位)
17
4th
17

シャンソン化粧品は、ジャパンエナジーのインサイドの要・#15浜口(183cm)に、身長2mの#33河をあてるが、第1クォーター立ち上がり、逆に そのミスマッチを突かれて走られ、0−8とリードされる。#12江口が何とか初得点をあげるが、シュートのリズムが悪くリングに嫌われ、 思うように加点できない。ディフェンスでもジャパンエナジー#1大神に思い切ったプレイ、#11川畑にうまく合わせのプレイをされるなど後手に回り、11−26とされる。 第2クォーター、シャンソン化粧品は流れを変えようとディフェンスをゾーンに変えるが、これもジャパンエナジー#7紺野に3ポイントシュート を3本決められ効かず、#12江口が何とかつなぐのが精一杯で、前半だけで27−54とダブルスコアにされる。

後半、点数が入らず一時27−62となるが、中盤以降前半わずか3点の抑えられたエース#0永田の得点で残り3分42−75まで戻す。しかし前半の差は埋められず、第4クォーターは2戦以降を考え、残り8分の時点で#0永田、#3三木をベンチへ。若手同士の戦いとなり、シャンソン化粧品は#1山田が奮闘するが、互いにやや雑となって点差は変わらず、67−103で初戦を落とした。



<WJBLファイナル ジャパンエナジーvsシャンソン化粧品>
3月13日(土) 会場:郡山総合体育館


             
 
80
26
1st
21
91
 
ジャパンエナジー
13
2nd
33
シャンソン化粧品
(Wリーグ1位)
17
3rd
19
(Wリーグ2位)
24
4th
18
 
第1クォーター、ジャパンエナジーはファールがかさんでしまいリズムに乗り切れない。#10矢野が3ポイントシュートなどでつなぐが、シャンソン化粧品#0永田、#3三木の得点で21−26とされる。 第2クォーターも引き続き出たシャンソン化粧品#33河を中心にリバウンドを取られ、#3三木の3ポイントシュートで残り4分35−43と離される。差を詰めたいが、歯切れが悪く24秒オーバータイムを取られ、3ファールの#33河の果敢なブロックショットも浴び前半を39−54とされる。

後半もシャンソン化粧品の圧倒的なシュート数に押され、#15浜口がシャンソン化粧品#33河から4つ目のファールを奪うもフリースローを2本とも落としてしまうなどきっかけがつかめない。最終クォーターもリバウンドやルーズボールをことごとく奪われ、80−91で星を五分に戻された。



<WJBLファイナル ジャパンエナジーvsシャンソン化粧品>
3月14日(日) 会場:代々木第2体育館


             
 
90
22
1st
16
64
 
ジャパンエナジー
23
2nd
9
シャンソン化粧品
(Wリーグ1位)
27
3rd
23
(Wリーグ2位)
18
4th
16
 
序盤はジャパンエナジー#10矢野、シャンソン化粧品#3三木の得点で譲らないが、ジャパンエナジーは若手の#1大神が#15浜口からの合わせの3ポイントシュートを確実に沈め22ー16とリードする。第2クォーターも、ジャパンエナジーはリバウンドに飛び込み、フリースローも得て加点していく。守っても#33河を囲み、パスミスも誘うなどして一気に45−25とリードする。

後半は連戦の疲れからか1・2戦に引き続き大味な展開となり、その中でスタートメンバーがまんべんなく得点したジャパンエナジーがさらに差を広げて王手をかけた。


<WJBLファイナル ジャパンエナジーvsシャンソン化粧品>
3月16日(火) 会場:代々木第2体育館


             
 
76
16
1st
21
75
 
ジャパンエナジー
21
2nd
21
シャンソン化粧品
(Wリーグ1位)
24
3rd
22
(Wリーグ2位)
15
4th
11
 
ジャパンエナジーは第1クォーター、シャンソン化粧品#3三木に#15浜口がバスケットカウントを奪われるなど16−21とリードされる。第2クォーターはベテランの#6大山がつなぐが、終了間際にまたもや#3三木にハーフラインからのブザービーターを決められ37−42と差を詰められない。

第3クォーターもシャンソン化粧品#0永田に連続得点を決められ残り1分30秒56−64と苦しいが、#10矢野の3ポイントシュート、フリースローで61−64と巻き返す。さらに第4クォーター開始早々、シャンソン化粧品#33河を4つ目のファールでベンチに追いやると、シャンソン化粧品の若手#8石川のミスが出たところで、#15浜口が得点し、残り7分65−64とついに逆転する。 その後は1点を争う攻防となるが、#3三木に3ポイントシュートを決められ残り3分71−73と2点差になる。しかしその直後、素早いパス回しから#15浜口がシャンソン化粧品#33河を退場に追い込む。フリースローは1投決めて、さらにその後ローポストからシュートをねじ込み残り1分半74−73と再びリードする。シャンソン化粧品#0永田の意地のゴールで残り1分74−75となるが、ベテランの#6大山がディフェンスの位置を見て自らシュートを決める。残り30秒からのディフェンスでは、#3三木のカットインを#15浜口がファールギリギリでブロック。24秒クロックの残り時間が少なくシャンソン化粧品#8石川が無理な体勢から放ったシュートのリバウンドをキープし、76−75でジャパンエナジーが4連覇を達成した。

*シーズンMVP:浜口 典子(ジャパンエナジー)
*ベスト5:相澤 優子(富士通)
       大山 妙子(ジャパンエナジー)
       矢野 良子(ジャパンエナジー)
       永田 睦子(シャンソン化粧品)
       浜口 典子(ジャパンエナジー)
*ルーキーオブザイヤー:河恩珠(シャンソン化粧品)
*コーチオブザイヤー:李玉慈(富士通)

<取材・文 北村美夏>