Teamナイジェリア 2004.5.11
大会4日目
ナイジェリア
(世界ランク38位)
<3敗>
10-25
9-25
19-25
日本
(世界ランク7位)
<3勝>
0-3

照明の落とされた体育館。ナイジェリアの選手たちの白い歯がこぼれる。スポットライトでなお一層まぶしい。
選手達はずっと笑顔だった。先にコールされたナイジェリアの選手たちは日本の選手紹介もみんなが大きな拍手で相手国を讃えていた。
ナイジェリアは世界ランク38位と大会参加国のなかでは最下位。今大会、2戦を終えてまだ1セットも取っていない。

トニー監督はこの大会を大きな挑戦だと語っていた。
アルゼンチンの最終予選辞退により急遽出場が決定、世界の強国と戦う機会に恵まれた。過去、3大大会(世界選手権・オリンピック・W杯)の出場は82年の世界選手権のみ。
彼女たちはその頃に生まれた選手だ。
他国には「日本戦はやりにくい」と話す選手もいたが、大観衆の中でも彼女たちは試合を楽しんでいる様だった。

そのナイジェリアを相手に格の違いを見せる日本。3−0の快勝。

ナイジェリアはまた負けてしまった。
それでもツボにはまった時の強烈なスパイク、懸命のつなぎ・・・どれだけ点を離されようと彼女たちは諦めたプレーをまったく見せなかった。
試合後はうなだれることなく、選手と握手をするとカメラを手にして日本選手と沢山の写真を撮った。

最後は満面の笑みで客席にいくつもの投げキッスをして会場を後にした。惜しみない拍手が送られていた。

 

 

 


S-move編集部 田中美穂
  東京都出身 21歳。日本大学4年。小中高時代はバレーボール選手として青春を過ごす。 培った大きな声は時に編集部内で鬱陶しがられることがある。 感動を与えてくれる、人・競技・ドラマすべてに感謝の気持ちを込めて書いていきます。

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