<ツインズ×4インタビュー>
『親友でライバルな兄弟。』〜後編
左:神崎剛
174cm65.5kg
スリーポイントシュートを得意とする左利きの高速PG。目標とするプレイヤーはジェイソン・キッド。

右:神崎健 
175cm66.5kg
シュートエリアが広く、隙のないDFも持ち味のSG。目標とするプレイヤーは後藤正規。

1983年9月10日生まれ(ともに明治大2)
東京都私立八王子高出身(IH出場・ウィンターカップベスト8)
12/8 1回戦 vs秋田経済法科大 レポートはこちら

前半から#13剛の3Pが当たりチームを勢い付かせる。だが3Q残り0.7秒、リバウンドからシュートを打とうとしてファールを受け、腰から落ちる。そこで#14健と交代することに。4Q残り7分15秒、#13剛が復帰するが、得意の3ポイントシュートは右に逸れ、腰を押さえる。わずか2分で再び#14健に。マークの秋田経法#133山本の3Pで追い上げられるが、明治#7宍戸のシュートで逃げる。そして残り30秒、6点差の場面で#13山本の3ポイントシュートを#14健がカット、ファールゲームを逃げ切った。

:「今日は(シュートが)入った方です。試合になれば入ります(笑)。大丈夫かなと思っていたので良かったです。
(腰は)痛いです。ヘンな落ちかたしたなぁ。ディフェンスに戻れなくてやばいな、と。じわーっという感じで足を動かすのがひびく感じです。
(明日は)皆で声を出してやりたいです。ディフェンスもしっかりやって。」
:「1番イヤな出方でしたね。いきなりでてんぱったけど、うまくつなげました。シュートはまぁ機会があれば打とうと思いました。短い時間なのでミスしないように、ディフェンスに集中しました。
(明日は)楽な試合にはならないので、同じようにディフェンスと声を頑張って、剛の変わりに出る場面があったら今日以上に集中してやります。」

12/9 2回戦 vs中央大

スタートは1年生の#17横尾。チームは昨日の反省を生かしてディフェンスに集中し、#4菅野のシュート・リバウンドで25-15とリードする。しかし2Q、カットインする選手がいないためディフェンスを崩せず、4分間無得点の間に25-23まで詰められる。ここで#14健が投入される。#15黒田の得点でリードを守ると、#14健も残り1分から持ち味の速攻が出て49-43で折り返す。ハーフタイムには#13剛が#14健に声を掛けていた。
3Q、#14剛の3ポイントシュートでスタートすると、その後も積極的にカットイン・シュートに行って残り3分#17横尾につなぐ。その後#7宍戸のスティール、ブザービーターで73-62と2桁差をつける。さらに#8樋渡のシュートも決まり、中央大がしかけたオールコートディフェンスも#7宍戸がきっちりコントロールした。

:「スタートかなぁ?と思いましたけど(笑)。前のマネージャーの方に「弱気だったよ昨日」と言われたので今日は思い切り攻めました。入ってよかったです。」
:「(ベンチで見ていてどうでしたか)おもしろいなって(笑)。競っていたので、声が自分の仕事だと思ってベンチで頑張りました。(調子が)アップやって“絶対無理”って。明日は様子見てですが、強気で自分の仕事をしたいです。オールジャパンがかかっているので。(健に向けて)今のまま行け!もっと打て!って感じですか。崩せる力があるのだからどんどん行って欲しいです。」

12/10 3回戦 vs拓殖大
#13剛がスタートに復帰。だがファーストシュートはショートでまだ本調子ではなく、1Q残り2分35秒#17横尾と交代する。チームはゴール下がこぼれ残り5分6-15とリード許す。「ディフェンス声出して!しゃべってもっと!」と声が飛ぶが、イージーなミスが出て14-28とされる。だが2Qにリバウンドからリズムをつかみ、残り7分#15黒田のバスケットカウントで24-30と追い上げる。さらに#4菅野の連続得点、#8樋渡・#13剛の3ポイントシュートで44-40と逆転する。#13剛はしきりに腰を抑えながらのシュートだった。
しかし3Q残り7分過ぎ、拓殖大のシュートイン後のオールコートプレスで流れに乗れない。残り4分35秒53-54と逆転されると、24秒オーバータイムやスティールからの失点で差が開く。#13剛が「我慢!我慢!」と声を張り上げるが打開できず交代となる。4Qも足が止まってしまい攻め手がない。拓大#5清水の攻守に渡る活躍で残り5分20秒63-77でタイムアウト。だがシュートブロック、ターンオーバーから速攻を受け、残り4分には63-83と20点差がつく。残り2分35
秒、#13剛が再投入されていきなりのカットインの1歩目でファールをもらって意地を見せるが、及ばなかった。

:「出ます、と言って出ました。思った以上に痛かったけれど我慢してやりました。ただちょっと怖さもあって…、心残りです。リズムがいきかけているところで我慢できなかったのは、相手の力が上だったってことです。」
:「声であまり盛り上げられなかったですね。(ベンチ見ていた兄の様子は)痛いのかなと思いましたが、シュートを決めたのを見てほっとしました。(自分としては)出るかな?と思いましたが貢献できなかったです。(来年に向けて)チームになってきたところで終わってしまった。時間が必要でした。1から1つ1つ徹底していきたいです。」
 
(2003.12.8、9、10インタビュー)

<取材・文 北村美夏>