<男子日本代表第6次強化合宿>
5月23日、神奈川のNECニューライフプラザで、男子日本代表第6次強化合宿が行われた。今週は関東大学選手権(通称トーナメント)、西日本学生選手権があるため、JBL勢のみで行われた。最終日の今日は、これまでと同じく総まとめとしてゲームを行った。
代表チームはこの後、5月27日から7月1日までの1ヶ月間、クロアチアにて長期合宿を行う。

参加選手(8名):網野、伊藤、大野、柏木、柏倉、仲村、古田、渡邊
※怪我:山田                        
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5/23(日)
この日は最終日ということもありアップの時体が重そうに見えた。オールコート鬼ごっこも普段と同じ10分間だが、終わった後膝に手をつく選手も。
その後はスクリメージ。チーム分けは色:柏木・柏倉・古田・渡邉、白:網野・五十嵐・伊藤・仲村。
<今日の練習メニュー(午前)>
09:00 アップ
09:35 オールコート鬼ごっこ
09:45 4on4
11:00 終了

4on4でスペースが広いためか、プレッシャーがあまりなく仲村や柏木が次々に外のシュートを決めていく。しかし、その後両チームとも徐々にイージーシュートのミス、パスミスが目立ち始める。白40-30色で最初の水分補強休憩を入れると、色の柏木・柏倉がボールに当たっていくディフェンスを見せ、速攻につなげて48-48と同点に。そのあと色は古田がうまくポストになってちらし、白は五十嵐のシュートでつないで一進一退となる。そこから色はディフェンスで無理なシュートを打たせて白86-97色とリードすると、そのまま流れはかわらず白108-123色となったところで6次合宿を打ち上げた。


ジェリコ・パブリセビッチHC

「今週は8人での合宿でしたが、普段と変わりません。クロアチアにも、JBLからはこの8人が行きます。山田と佐藤は怪我です。大野は残念ながら(今のところ)辞退という形でプログラムには入っていません。彼らに加え、学生で参加するのは竹内兄弟、菅谷、大宮、西塔、そして桜井です。太田は学業の問題があります。このように誰にでも問題があります。しかし、スポーツは犠牲を必要とし、どの競技でも最高の選手でありながら人生の何かを犠牲にしていない人はいないので、辞退者は正直、アンビションが足りないと言わざるを得ません。
クロアチアでは、これまでの続きをやりますが、フィジカルを特にやっていきたいと思っています。それから試合です。今決まっているのは6試合です。相手の1つ、スロベニア代表はすごく強く、試合の時いるかはわかりませんがNBA選手もいます。試合の目的は経験を積み、自信をつけ、それから若い選手の調子を良くしていくことです。
日本にいる皆さん、私達は2006年のために準備をしています。出来るだけ強い代表を作っていきます。今は若い選手がたくさんいますが、彼らの前にはいい未来が広がっています。それはチームでも、代表でもです。」

切磋琢磨する古田と伊藤
ゲームメイクする柏木
リズム良くシュートを決めた五十嵐


<コラム>

〈5〉 『パッサーという仕事』

柏木のパスが冴えている。
もともとA代表に呼ばれたのも、「日本のバスケ選手の中でも珍しい、非常に良いパッサー」とジェリコHCに評価されたからだが、6次にわたる強化合宿を経てそれに磨きがかかっている。
速攻での1本のロングパス。ハーフコートでの裏を付くパス、うまくフリーの選手にシュートを打たせるパス。
ジェリコHCがパス1つ、シュート1つに細かく注文を出したり、A代表のチームメートが柏木のイメージを感じ取れるというのもあるだろう。
柏木の入ったチームは、滞りやためらいなくリズミカルにボールが動く。
7月のキリンカップでは、柏木の繰り出すパスに注目だ。

<取材・文 北村美夏>
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